連休明け14日の東京外国為替市場で円相場は4営業日連続で下落しています。17時時点は「1ドル=144円80~82銭」と前営業日10日の同時点に比べ1円ちょうどの円安・ドル高でした。午前に一時「145円22銭」近辺と、2022年11月上旬以来およそ9カ月ぶりの安値をつけています。
米国のインフレ圧力の強さが改めて意識され、米連邦準備理事会(FRB)による金融引き締めの長期化観測が強まりました。米長期金利が上昇し、日米金利差の拡大に着目した円売り・ドル買いが出ています。
11日発表の7月の米卸売物価指数(PPI)は市場予想を上回る伸びでした。10日発表の7月の米消費者物価指数(CPI)も前年同月比の伸び率が13カ月ぶりに加速し、根強いインフレ圧力が意識されています。日本が「山の日」で祝日だった11日にかけて米長期金利が上昇し、円売り・ドル買いが活発になりました。
円売り一巡後は「144円65銭」近辺まで急速に下げ幅を縮める場面もありました。9カ月ぶりの安値で利益確定や持ち高調整を目的とした円買い・ドル売りが入ったとみられます。「1ドル=145円」台は昨年9月22日に日本政府・日銀が円買い介入を実施した水準で、市場参加者の一部には介入警戒感も出てきているようです。
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