『三池 終わらない炭鉱の物語』(2006年)などで炭鉱に関わる人々を追い続けて来たドキュメンタリー映画監督<熊谷博子>が、瀬戸内海のハンセン病回復者<宮崎かづゑ>さんのドキュメンタリー
『かづゑ的』が、2024年3月2日より公開されています。
瀬戸内海の長島にある国立ハンセン病療養所・長島愛生園。<かづゑ>さんは10歳で入所してから約80年、ずっとこの島で生きてきました。病気の影響で手の指や足を切断し、視力もほとんど残っていませんが、周囲の手を借りながら買い物も料理も自分で行ないます。
患者同士のいじめに遭うなどつらかった子ども時代には、家族の愛情とたくさんの愛読書が、彼女を絶望の淵から救ってくれました。そして夫の<孝行>さんと出会ってからは、海沿いの夫婦寮で自然とともに暮らしてきました。
いつも新しいことに挑戦している<かづゑ>さんは、76歳の時にパソコンを覚え、84歳で初の著作『長い道』を出版。<熊谷博子>監督が2016年から8年間にわたって長島愛生園に通い続け、<かづゑ>さんの日常を映し出しています。
兵庫県神戸市出身の俳優<斉藤とも子>がナレーションを担当しています。