2日の米株式市場でダウ工業株30種平均株価は続落して始まりました。下げ幅は一時500ドルを超え「3万9051ドル70セント」の安値を付ける場面がありました。
米経済が底堅さを維持し、米連邦準備理事会(FRB)による利下げが市場の想定よりも遅れるとの観測が広がっています。米長期金利が上昇(長期債価格が下落)し、株式の相対的な割高感が増すとみた売りが幅広い銘柄に出ています。
米長期金利は2日朝、(4.40%)と昨年11月下旬以来の水準に上昇しています。米原油先物相場が一時、「1バレル=85ドル台半ば」と期近物として昨年10月下旬以来の高値を付け、インフレ懸念につながっています。前日発表の3月の米サプライマネジメント協会(ISM)製造業景況感指数が1年半ぶりの高水準にでした。製造業が持ち直し、モノの価格の上昇圧力が高まるとの懸念が出ています。
前週末には<パウエル(FRB)議長>が「利下げを急ぐ必要はない」との見方を示しており、市場では利下げ開始の先送りの可能性が意識されています。2日午前には
2月の米雇用動態調査(JOLTS)の発表があり、5日には3月の米雇用統計の発表が控えています。注目度の高い雇用関連指標の公表を前に、買い手控えも見られ、今週は(FRB)高官の発言機会も多く、先行きの金融政策を探るうえで内容を見極めたい雰囲気も強い様子です。
ダウ平均株価は、前日比396ドル61セント(1.00%)安の3万9170ドル24セントでした。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は、前日比156.38ポイント(095%)安の1万6240.45でした。
S&P500種株価指数は、前日比37.96ポイント (0.72%)安の5205.81でした。