「1ドル=161円51銭」
Jul
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2日のニューヨーク外国為替市場で円相場は横ばいでした。前日と同じ「1ドル=161円45〜55銭」で取引を終えています。同日の東京市場では「1ドル=161円74銭近辺」とおよそ37年半ぶりの安値を更新しています。円の高値は「1ドル=161円28銭」、安値は「1ドル=161円62銭でした。
日本政府・日銀による円買いの為替介入に対する警戒感が円相場を下支えしています。米長期金利の上昇が一服したことも、円買い・ドル売りを促しました。一方、米国の雇用指標の改善が重荷となっています。
<パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長>は、2日の欧州中央銀行(ECB)主催のイベントで、物価について「インフレ鈍化の軌道が再開した兆しがある」と述べ、労働市場が想定外に軟化した場合には利下げが必要になるとの認識を改めて示しています。市場では「やや(金融緩和に前向きな)ハト派的な内容で円買い・ドル売りの材料となった」との指摘が見られます。
一方で、午前発表の5月の米雇用動態調査(JOLTS)で求人件数が前月から増え、市場予想を上回りました。米労働市場が底堅いとの受け止めが円売り・ドル買いを誘っています。日米の金利差が大きく開いた状況は変わらないとの見方が根強く、円買い・ドル売りが進む展開ではありません。