6日午前の東京外国為替市場で、円相場はじりじりと上昇幅を広げています。10時時点は「1ドル=143円19〜21銭」と前日17時時点と比べて41銭の円高・ドル安でした。10時過ぎには「1ドル=143円12銭」近辺まで上昇する場面がありました。12時時点は「1ドル=143円19〜20銭」でした。輸出企業など国内実需筋による円買い・ドル売り観測が相場を押し上げています。
10時前の中値決済に向け、市場では、ややドル売り需要が強いようでした。5日発表されました8月のADP全米雇用リポートでは雇用者数の増加幅が市場予想を下回り、3年7カ月ぶりの低水準でした。
米労働市場の軟化で米連邦準備理事会(FRB)が9月に大幅利下げを決めるとの思惑が強まりました。5日に米長期金利は約1カ月ぶりの低水準をつけ、日米金利差の縮小を見込んだ円買い・ドル売りが入っています。
6日発表されます8月の米雇用統計で雇用者数の伸びなどが下振れすれば、一段と円高・ドル安が進む公算は大きく、週末ということもあって国内輸出企業などが円買い・ドル売りを活発にしているとの観測が相場を支えています。