「1ドル=148円67銭」
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4日のニューヨーク外国為替市場で円相場は大幅に3営業日続落し、前日比1円70銭円安・ドル高の「1ドル=148円60〜70銭」で取引を終えています。一時は「1ドル=149円01銭」と8月中旬以来の円安・ドル高水準を付け、円の高値は「1ドル=146円54銭」でした。
4日米労働省発表の9月の米雇用統計は雇用者数の伸びが市場予想を大きく上回り、労働市場の底堅さを示しました。米長期金利が大幅に上昇したことも、円売り・ドル買いを勢いづけました。
雇用統計は非農業部門の雇用者数が前月比25万4千人増と、市場予想(14万人増)を上回りました。失業率は(4.1%)と8月(4.2%)から低下。平均時給の伸びも市場予想を上回りました。
予想を上回る雇用統計を受け、米連邦準備理事会(FRB)による大幅利下げ観測が後退しています。米短期金利先物市場では11月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で(0.5%)の利下げを織り込む確率は4日夕時点で前日の(32.1%)からゼロと後退でした。一方、(0.25%)の利下げをほぼ確実視するようになっています。米債券市場では金融政策の影響を受けやすい短中期債を中心に幅広い年限の債券が売られ、10年債利回りは(3.98%)と8月上旬以来の水準に上昇する場面がありました。
<石破茂首相>が2日、日銀の追加利上げに否定的と受け止められる発言をした後、発言を改める動きがありましたが、目先は日銀の利上げのハードルが高くなった半面、(FRB)の利下げペースが想定よりも緩やかになるとの観測が強まり、円売り・ドル買いが出やすくなっています。