< 後藤書店の「栞」 >
本日(12月16日)讀賣新聞の神戸版を見て驚いてしまいました。三宮センター街にあります、古書籍の「後藤書店」が来月14日で、創業98年の歴史に幕をとじると出ています。
神戸で一番大きな古書店で、学術書の探索にはこの店しかないという店ですので残念でなりません。
またひとつ神戸の文化が消え、古書店巡りが楽しみである私にとっては寂しい限りです。
ひと昔前までは、元町商店街にもたくさんの古書店(古本屋)が軒を連ねていましたし、JR高架下もそうでした。今は閉店してありませんが、元町商店街の「黒木書店」の親父さんは見識も高く博学で、とっつきにくいご仁でしたが、足蹴よく通っておりました。
若者の活字離れ、インターネットの普及と、原因はいろいろとあげられますが、新刊本の定価も高くなり、高いから読みたくても買えないという、鶏が先か卵が先かの議論になりそうで、書籍離れの解決策としての対策は難しそうです。
岩波文庫の星ひとつが50円の時代は、小遣いで文庫本が何冊か買えました。現在、文庫本でさえ一冊1000円を超す時代では、そうそう手にすることも難しく、若者に対して同情的にならざるをえません。
たしか、『国家の品格』(藤原正彦著)の中で、著者は「国語力が大事」だと述べられていました。ふとその言葉が頭をよぎった、今朝の朝刊記事でした。
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