この本の存在が本屋で目についてからだいぶ経って、
映画化されるというので、
見に行こうかなと考えていた・・・。
ゼロ戦に関しては、
父親がゼロ戦に関係していたので興味を持っており、
かなりいろいろな書物をすでに読んでいて、
新たに読む気もあまりしていなかった。
この本も単行本の値段が高いこともあり、
読む気もなかった。
しかし、文庫本が出て読みやすくなり価格も安いので、
映画を見る前に読むかということで読み始めた。
読む前とは全く違って、
読み終わってなんとも重いしかも深い内容に驚いた。
今まで読んだものとは全く違う印象を持たされた。
内容は、姉弟が祖父にあたる、
宮部久蔵の戦争中の活動とその人柄を訪ねて歩く過程が書かれている。
同僚であり部下であった人たちの話を聞いていくわけだが、
その内容が重いのだ・・・。
宮部にかかわった一人一人の語る話が全部違う・・・。
技量抜群でありながら激しい空戦の中でも安全に戦う・・・。
絶対に死なないと公言する姿に、
臆病者のレッテルが張られている。
しかし、会う人によってその評価は大きく変わっていく。
最後になぜ死なないと公言していた宮部が、
なぜ特攻隊として死んでいくのか・・・。
ここが全体のクライマックスになってくる。
取材を通じて若者の心境が変わっていくところも面白い。
あのような大戦争を経験した人たちの話というのは、
非常に切迫感もあり、
真実の人間の叫びともなっている。
極限状態の人間ドラマともいえる・・・。
終盤になると、
宮部夫人の祖母との関係も語られていく。
最後に大きなどんでん返し的な展開がありがあり、
ここが泣けてくるところだ。
帝国海軍の構造的欠陥と、
特攻も成果よりたんにこなしていくという怖さ・・・。
今までとは違った戦争というものの残酷さをも書いていると思う。
読み応えのある一冊だった。
映画も見るつもりだが果たしてどんな内容になっているのか、
興味深い・・・。
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Posted at 2013-12-15 06:22
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Posted at 2013-12-30 08:06
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Posted at 2013-12-15 06:22
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Posted at 2013-12-30 08:08
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