39回目の西郷どん「父・西郷隆盛」は時代設定が数十年後にワープ(宇宙戦艦ヤマトの用語)していた。
奄美大島の流刑中に島の女性との間にできた菊次郎が京都市長に就任すると言う書き出し。
先回の戊辰戦争以来のドラマの道筋は、菊次郎が部下に父について物語ると言う展開。
物語がワープすると、番組の冒頭の主題歌演奏の際の映像も新たなものに差し替えられていることに気がついた。
徐々に緊迫した音響に緊張感が高められていくと赤鬼のお面をかぶった男たちが太鼓を乱打している映像が流れるところは常に共通している。
クライマックスに達すると朝日が差すように突然漆黒が消えて緊張が和らぐ瞬間がある。すると西郷が胸を張りながら歩いている画面に移行する。
私の記憶では本大河の当初は西郷が石畳の続く坂道を上って行くところ。おそらく薩摩から江戸へと上る設定か?
次にワープしたところでは赤鬼太鼓の直後の西郷は、羽織袴を着た姿で市中の橋を闊歩しているところだった。
そして今回のワープ後は、戊辰戦争の際の将校たちが身に付けたとされる軍服を着てこれまた闊歩している姿だった。
この暗闇から陽光へ、緊張から弛緩へ、そして得体の知れない魔物から望みのある人物へと突然変えられる局面がなんとも見ていて心地よい。
ノリの良い音楽が良く調和していて、NHK受信料はこの部分だけでも元が取れるのではないかとふと思ったりした。(海外在住者の私は払っていないが)
幕府も薩長も同様の黒い軍服を身に付けているが、あれは米国南北戦争後の不用品となったリサイクルである。米国はフランスを通して幕府に流し、またイギリスを通して薩長に流して大いに金を儲けた。もちろん何千丁のライフル銃が日本に流入したのも南北戦争のおかげである。
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