バンジャール・タマンに置いてある、タマンサリの古いブバロンガンのゴングである。現在、バリにあるガムランのゴングのほとんどはジャワ島で造られているが、このゴングはバリ島で造られた。
ヴィキイ・バウムのバリ島物語に出てくるタマンサリの村人が演奏するバロンダンスはこのゴングを使って演奏されたものを参考にして書かれたのかもしれない。物語は1904年から1906年の間のサヌールを中心としたバリ島について描かれているが、このゴングがこの時期に存在していたかどうかは断定できない。しかし、ヴィキイ・バウムは1930年代にバリ島へ訪れているし、コリン・マクフィーも1930年代に、このタマンサリのブバロンガンについて調査を行っており、ミュージック・イン・バリに記載されている。ということは、1930年頃には存在していたと思われる。どちらにしろ、貴重な古いゴングである。
実は以前、このタマンサリのブバロンガンは測定させてもらったが、ゴングはしていなかった。最近、ゴングの解析も始めたので、今回、お願いして、測定させてもらったのである。タマンサリのバンジャールは道路のそばにあり、交通騒音、特にバイクの音がうるさく、録音するのが大変だったが、まあ、なんとかやり終えた。うまく、解析できればいいのだけれども..
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