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庄内地区(本住吉神社氏子)の宮入最後を飾るのは、“岡本區のだんじり” です。
岡本區は、野寄區の東側、阪急岡本駅の南北に位置する広大な地域です。
ここにも、「岡本公会堂」 があり、甲南大学本校、本山中学、素議鳴神社があります。
お祭りの服装は、今は法被か浴衣ですが、昔は今のように揃った衣装はなく、
各家々にある着物や腰巻を巻いてだんじりを曳いてたようです。
若仲と呼ばれる曳き手は、ほとんどの地区はスカートのような腰巻を着けます。
浴衣を着ている人は、世話人と言われる各責任者は浴衣を着ています。
庄内地区からの宮入3番手は、“西青木區のだんじり” です。
西青木區は、横屋區の東側、阪神青木駅を中心に南北に広がっている地域です。
ここも、「西青木総合会館」 を持ち、福池小学校、春日神社があります。
だんじりは50~60人くらいで動かし、前に座っている責任者(帳頭)、鳴り物、大工方(屋根に乗る人)、
これらを入れると総勢100人くらいになります。
実際には子供や女性も含めて200名程度で地車を動かしますが、このほかにも、
交通や警備をする人、食事を作ったり運ぶ人も入れると、もっとたくさんの人がだんじりには関わっています。
庄内地区の宮入の2番手は、“横屋區のだんじり” です。
横屋區は住吉川の東、国道2号線南から阪神魚崎駅の南までの広範囲な地区です。
「横屋会館」 を持ち、川井公園、横屋八幡神宮があります。
だんじりは、欅(けやき)と呼ばれる堅くて丈夫な木が使われます。
また、柱とかには黒檀(こくたん)と言う黒い木が使われてる地区もあります。
毎年、庄内地区(本住吉神社氏子)から4地区のだんじりが宮入をします。
その一番手が、“野寄區のだんじり” です。
野寄區は、山田區、観音林區、空區と住吉川を挟んで東側になります。
この地域には、「野寄会館」 があり、大日女尊神社があります。
だんじりの大きさは、各地区によって違いますが、だいたい、高さが4m、幅3m、長さ6mくらいです。
その中でも、野寄區のだんじりは大きいほうです。
重さは、これも各地区によって違いますが、飾り付けをしたお祭り時だと、
4~5トンぐらいで、人が乗るとさらに重たくなります。
5日の本住吉神社例大祭の本宮では、庄内(しょうない)地区からの4期のだんじりが宮入をします。
これは毎年行われる行事で、本住吉神社の氏子である庄内地区のだんじりが宮入します。
【庄内地区とは?】
住吉地区以外の本住吉神社の氏子を庄内地区と言います。
昔は、野寄、魚崎、横屋、田中、西青木、岡本、の6地区でしたが、
現在は、野寄、西青木、岡本、の3地区で、旧氏子の横屋地区を合わせた4地区で宮入を行います。
この本宮の日に、庄内地区の4基が宮入をし、本住吉神社境内に集合します。
★4地区のだんじりも勇壮でそれぞれに特徴があり、威勢よく堂々と宮入をします。
本住吉神社の氏子である住吉地区には9地区があります。
北から、山田區、観音林區、空區、西區、吉田區、茶屋區、反高林區、住之江區、呉田區、の9區。
その中で、だんじりを持たない區が、反高林區とこの観音林區の2區です。
観音林區は、だんじりの代わりに、神輿を毎年出しています。
今年も、法被を新調し、観音林の緑色を基調に、女の子用は赤色にしたようです。
【宮入の順番は決まっています】
昔からのしきたりで、住吉町は宮本西區、茶屋區、吉田區、の本住吉神社を取り巻く地域が先で、
空區、山田區、住之江區、呉田區、の順と決まっています。
本住吉神社の昭和8年の文献にも庄内地区も含めた、宮入の順番が記録されています。
また、嘉永7年(1854年)の文献にも、宮入の順番が記録されてるものがあります。
住吉地区の7基目、最後の宮出は “山田區のだんじり” です。
山田區は、住吉地区の阪急線より北側に細長く六甲山まで続いています。
(住吉山手2~9丁目、住吉本町3丁目の一部、鴨子ヶ原1・2丁目、3丁目の一部)
白鶴美術館や旧・神戸大付属小学校、赤塚山公園、それに本住吉神社奥宮がある地域です。
この地域にも、「山田區民会館」 があります。
【だんじりの種類】
大きく分けると、上だんじりと呼ばれる、神戸・大阪・堺型や、下だんじりと呼ばれる岸和田型に分けられます。
【神戸型だんじりの特徴は?】
コマが泥台と呼ばれる、だんじり本体の外側にある、外コマ仕様になっているのが大きな特徴です。
※勾欄(こうらん)とよばれる部分が、刎勾欄(はねこうらん)になっており、
前部の勾欄が引き出され、舞台になるのも大きな特徴です。
(※勾欄とは、だんじりの台座につけた欄干のことを言う)
【山田區はコマが違う!】
山田地区は坂道が多いため、ツクゴマと呼ばれるコマに松の木を植え込み、藤の蔓(つる)で固定したコマを使う。
鉄輪を巻いた鉄ゴマに比べ、坂道を下る時などだんじりの速度を抑え、横に滑る事も抑えてくれます。
(注)ツグゴマは、山田地区町内を巡行する時だけに使用します。
6基目は、“住之江區のだんじり” です。
住之江區は、阪神住吉駅の北側、吉田區の南に位置します。
(住吉宮町1・2丁目、住吉東町3丁目の一部)
この地域にも、「住之江公民館別館」 があります。
【どうして 「だんじり」 と言うのか?】
いろんな説があります。 そのいくつかを紹介しますと、
大阪城築城の石を運ぶ車(ソリ)台を引きずることから 「だいずり」 がなまって 「だんじり」 となった説。
神聖な祭壇の最も神聖な高い奥を 「尻」 と言うが、その 「だんのしり」 からきた説などがあります。
漢字でも色々あり、「壇尻」 「地車」 「山車」 「楽車」 これらすべて “だんじり” と読みます。
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