復刻版 ルー・タバキンさんのクリニック その2
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特にテナーサックスでは重要な音の太さをどのように出したらよいかという、質問に的確に答えています。
とても大切な内容ですので、読んでみてください。
これは2004年9月11日のブログを見直したものです。
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● ルー・タバキンさんのクリニック
まず、ルー・タバキンって誰? っていう方も多いと思いますので、タバキンさんのご紹介です。
ジャズプレーヤーでテナーサックスとフルート奏者です。 (テナーはゴールドプレート、フルートは総金製です。)
タバキンさんは、1940年3月26日フィラデルフィア生まれですから、68歳ですね。
フィラデルフィア音楽院で学んで、1965年以降ニューヨークで、メイナードファーガソン、サド・ジョーンズオーケストラに参加し、1960年代後半には、フィラデルフィアで自己トリオ活動にくわえて、ドナルドバード、ローランドハナ、エルビンジョーンズらのグループでも活躍 1968年以降は、バークレーで学んだ秋吉敏子さんとともに行動し、1970年初めに秋吉さんと結婚(離婚しちゃいましたが)、1972年にはロスアンジェルスに居を移し、1973年『秋吉敏子・ルータバキンビックバンド』を結成し、世界中をツアーし精力的にソロ活動をしながら、自己のグループでも様々なジャズフェスティバル、ライブハウスで演奏。 テナーサックス奏者としては勿論、フルーティストとしても世界中で非常に高い評価と支持を得ている方です。 (WOODSTON PRESS Vol.1より抜粋)
では、Q&A形式クリニックの内容です。
Q : 音を太くするときは、どうしたらよいのでしょうか?
A : 暖かいサウンドは、ウォームエアーで、ウオームサウンドを出す。
お腹から寒いときに息を出すように、暖かい息を ”ハー” と出す。
息を吸うときは ”ハッ” という感じで、瞬間にお腹を膨らませる。
ブレスを胸ではなく、お腹で素早く吸い、 息は ”ビュー” ではなくて ウォームエアーを ”ハー” っと出す。
音は、エッジが立った爆発的な ”ビャー” じゃなくて ”ヴォ−” という感じ
タンギングせずに、ウォームエアーで LOW Bb の最低音を出してみてください。 (これはけっこう難しいですよ)
トランペットの偉大なるクラークテリーは、高齢で病気をしていても、完璧な呼吸法を身につけていた。
それ以外の筋肉を使わずに、楽に効率よく演奏していた。
喉はリラックスして、前屈みの姿勢にならない。
よくコルトレーンのようなサウンドを出す人は、ストラップを下げていますが、ストラップをもう少し上げて、喉をリラックスさせましょう。
効率的なよい呼吸法を身につけて、喉を広げると、色々なサウンドが出せるようになります。
一番始めに聞いたのがドンバイアスだったが、とても速いテンポで大きい音で美しいサウンドで演奏していた。
どうしたら、あのように出せるか研究した。
そして発見したのは、下唇をリラックスさせることと、お腹を使ったたっぷりとした息 であった。
練習方法は、ウォームエアーで、お腹の力を使って、低音G(ソ)から半音下がって、F#(ファ#)からF(ファ)・・・・ と下がっていく、この方法で上から下までやる。
これはそんなに簡単にできるものではないし、腹筋運動のようだが、ウォームエアーで、お腹の力を使って、これを何年もかかって毎日やると効果が出るが、ほとんどの人がこれに耐えられなくなる (笑)
− 聞いていて思ったこと −
タバキンさんが20数年前に来日されたときのクリニックでは、オーバートーンの話がメインでしたが、今回のクリニックでも話された、ウォームエアー、お腹から息を出す、喉を広げる ということも話されていたのを思い出しました。 『大切なことは、変わらない』 と改めて思い知らされたクリニックでしたね。 明日から、またいろいろと試して勉強していきたいと思います。
ルー・タバキンさんのクリニック のお話その2 でした。