復刻版 ビックバンド お話 その5
Nov
7
今日も快晴でしたが7月16日に四国に出張したときも快晴で、この写真は伊豆半島を撮ったものです。
写真に撮ると見えづらいですが、芦ノ湖もはっきり見えました。
飛行機や新幹線は通路側の席をよく取りますが、このときはたまたま窓側の席を取ったので、何の気なしに窓の外を見ていたら、三浦半島、湘南海岸、伊豆半島、静岡、関西空港、淡路島と海岸線を飛行していたので、地図どおりの姿が上空から眺められて感動しました。
さてさて、復刻版 ビックバンド お話 その5です。
これは2004年11月3日のブログを見直したものです。
================
2004.11.3 今日は、ビックバンドのお話 その5 をいたします。
前回は、ビックバンドでのサックスセクションのリーダー リードアルトの役割についてお話ししました。 リードアルトは、バンド全体のリズム・音程に気をつけながら譜面を歌うことが必要で、セクションのアーティキュレーションや音量を決めるとても重要なポジションです。 勿論それ以外のパートの人もそうですが・・・
今日は、もう少しリードアルトについてお話ししたいと思います。 テュッティの時の合わせ方とバンドのテュッティサウンドの作り方です。
● ビックバンドの秘密? サックスセクションテュッティの時の合わせ方とビックバンドのテュッティサウンドの作り方は?
リードアルト (1stアルト)その2
5.テュッテイは、縦ラインを合わせる
縦ラインとは、リードトランペット+リードトロンボーン+リードアルトのことです。
前回の3.でテュッテイの時はリードに音程を合わせるお話をしました。 テュッテイ時の歌いアーティキュレーションやダイナミックレンジもリードトランペットに合わせます。 ですから、テュッティの時は、全てリードトランペットに合わせる必要があるんですね。 これをサックスソリのように好きに吹いてしまうと、テュッティになりません。 トロンボーンもそうです。 そのために練習の時は、この縦ラインの3人で吹き方すべてを、まず合わせることが必要になってきます。 リードアルトは、このことをよく理解しておくことが重要です。
ビックバンドでのブラス隊のテュッティでは、次のように合わせていきます。
a.リードトランペットが歌いを決める
b.リードアルト、リードトロンボーンがその歌いを完全にマスターする 特に注意するのは、音の止め方です。 アーティキュレーションが合っていても、この音の止め方が合っていないとバラバラに聞こえてしまいます。 フレーズの最後にロングダウンがあった場合などは、何泊目からダウンして、何泊目までに終わらせるか なども決めておきましょう。 決めたことは、忘れないように必ず譜面に書いておきます。
c.リードトランペットに対するダイナミックレンジを決める ユニゾンでも、ハーモニーでも勿論合わせますし、リードトランペットに対する音量バランスもセクションリーダーとしてリードアルトが決めます。
d.リードトランペットに音程を合わせる これは合っていないとダメです。 ただし、リードトランペットがハイノートで音程が定まらないときは、合わせる必要はありません。 逆にそれ以外のリードの人がしっかりした音程で吹きましょう。
6.リード以外のメンバーは、横ラインを合わせる
横ラインとは各セクションのリード以外のパートのことです。 リードアルトをよく聞いてハーモニーを作ります。 勿論リードトランペットを聞きながら合わせますが、ハーモニーは、セクションで作ることが必要ですので、セクションで綺麗なハーモニーが出るように、パートごとダイナミックレンジに注意してセクションのサウンドを作っていきます。 アレンジによっては、他のセクションと合わせるパートもありますが、基本は縦ラインに合わせ、各セクションのリードに合わせることです。 バリトンサックスは、他のパートと同じことを行なう場合がよくありますが、その場合は、同じことをやっているベースやバストロンボーンなどと合わせることが必要になってきます。 また、アレンジによっては、それぞれのパートがバンド全体の音を聞いて行なうことも必要ですが、まずはリードアルトに対する横ラインを合わせてから考えましょう。
7.縦横が揃ったら、バンド全体で合わせる
最後にリズム隊と合わせていきます。 ドラムのアタックの入れる場所やフレーズ間のリズム隊の入り方を決めていき、テュッティ全体の仕上げをしていきます。
ここで、ダイナミックレンジの確認やリズムに対する歌い方を再確認することが必要です。 とくにリズム隊のダイナミックレンジが大切になってきます。 バンド全体がテュッティだからといって常に大きな音で出してはいけないです。 テュッティ全体の流れを理解して、極端なくらいテュッティの中で、小さくなったり大きくなったり意識して練習しましょう。 思っているほどダイナミックレンジが出ていないので、極端にやって丁度聞いている方に伝わるんですね。 あとはコンサートマスターが曲を理解していろいろと決めていきますので、それに従いましょう。
今日は、テュッティ時のリードアルトの注意点や合わせ方、そしてビックバンドのテュッティサウンドの作り方などをお話いたしました。 話がビックバンドサウンドの作り方になってきてしまいましたが、最近スイングガールズで話題のビックバンドですので、サックスから見たビックバンドサウンドの作り方を、気ままにお話しさせていただこうと思います。
次回は、サックスセクションのサウンドの作り方・練習方法のお話をしたいと思います。