自由をわがままと あなたはいうけれど わたしの手を離して 行かせてほしいの おねがいよ あなたが 愛を語れたとしても わたしの夢は語れない そこにいるのよ あなたも微笑むような 夢のわたしが だからその手を離して おねがいよ
明日、僕を待っているのは とてもシビアなところ 良くなるひともいれば 亡くなってしまうひともいる 何が起きるかなんて 医者だってわからないさ わからないから不安があるし 希望だってあるんだ そりゃ、苦しまず痛くない方がいいけど 考えてもわからないことは なるべく考えないようにしよう 明日、僕を待っているのは とてもシビアなところ 良くなるひともいれば 亡くなってしまうひともいる そこへいく やはりそこへいく でも僕は元気で帰ってきたい この我が家に
僕は北海道で みつばち族といわれた 地元の埼玉じゃ 孤高のナナハンライダー なんていわれているのに 走っても走っても 地図上ではまったく進んでいない やはり北海道はでっかいぞ! って感じだ 何もないところに定食屋 ライダーに限り 食事をすれば寝泊まりオッケーの お店があったりして 北海道のひとは みつばち族にも優しかった ああ、懐かしいなあ ブンブンブン、ブンブンブン
台所から煙が出ていた 母が叫んで 父が 兄が 私が 慌てる 火がガスレンジから天井へ 父が叫ぶ 風呂の水をかけろ 若き兄弟のフットワークは良かった 火はすぐに消えた もういい 父が言ったが 私はもう一杯かけた それは父へ直撃 おいおい 父がいうと 台所は焦げ臭く水浸しだが チームワークの消防であった (火は怖かった)
進む光の先を 光より速く僕らは想像できる それなら特殊相対理論も あれれっ、おかしいぞ って、アインシュタインも びっくりな世界で 僕らは詩を書いている 最近、宇宙の拡がり方が どうもめちゃ速いぞ って、ことになっているけど やっぱり僕らはその先を 想像できるんだよ 僕らは光よりも 宇宙の拡がりよりも 速く先へ行けるのさ 世界一周なんて 無限の速さで回れるさ (インチキ理論なので要注意)
シュノーケルをくわえ ぷかぷかと浮かぶ カラフルなサンゴ礁に これまたカラフルな お魚さんが 出たり引っ込んだり 光を浴びた海水 そのファンタジーに僕も 日常を忘れた魚になって…… 夢の時間はとっても短い 終わらないで 終わらないでと 終わってしまう そして 色白な僕の背中も 赤いサンゴ礁に なっているみたいだ
僕には希望がある 押しくらまんじゅうを されても大丈夫 詩を書くことさえできれば 怖いものなど何もない 詩を書き始めた時から 詩に救われているんだ まさに今 僕は有り難みを感じながら 勢いよく表現畑で走っている 有り難う詩よ いつも僕のそばにいてくれて まだまだ僕は 詩と一緒にいたいんだよ 大事にするからね
明日のわからない 身体は不安の軋む音がする 漏斗を流れるような未来が 硬く落ちては貯まってゆく過去へ 濃い時間を強要され 疲れても眠ることが出来ない 息をする喜びだけが 繋いでいる湧きと流れの曲線 象っている自分の存在 生かされていると生きているを 高速で往復している 身体が動かなければ 動かないほど魂が嘆いて 自分の身体が 自分の身体だけのものなら 何時でも愛が消滅して 全ての不安を無かったことに 混沌と混沌の中で 今は次の身体の変化に 微塵の夢に縋り臥している
きっと月の裏 君は隠れている 白の陰で 言葉を飲み込み 膝を抱えて ひとりの太陽に 笑っている 雨は噴き上がり 濡らす足もと 囁いてくる 声は空の下から きっと月の裏 ここにいるよと 言えずに 君は隠れている
消えゆく冬にも 寂しさ覚え 変わりゆくにも 続く軋み 誰もいない 誰かがいた 古巣の温もり 帰りたい 帰りたい 動けやしない 萎む胸の静かな 帰りたい 帰りたい 尽きてゆくにも 心地よく 許す自分にも 風は抜けて