十四歳の白髪に 神経は脱色している 自由を奪われるほど カラダが死んでいく時間に 穴は空き赤が黒となって ぶら下げた点滴 学校では自分を突き刺し 何処かのルールと戦う オリジナルの道徳はアナーキー 創れる世界は 壊われる自分がいる限り 俺を殺し続ける青春
世界の微笑みを守るため 被災地へ届けと思いがあれば チリンと祈りを込めて 血液が足らぬのなら どうぞ僕の血液を使ってくれ 400mlでも成分献血でも チクリの針はちょっと太いけど 大事なのはどこかの誰かが 微笑むことなのだから 冴えない僕だって役に立つ できることを見つけたよ 奉仕は無条件に健全だ 難しく考える必要なんてない 苦しむひとがいる 少しの余裕が自分にあれば 微笑みを与えることができる さらに僕も微笑んでしまう 世界の微笑みを守るため さあ今日は遠くまで ボランティアに行くのさ
ラーメン屋に入って いらっしゃいませもなく 水もこないのだから たいして客がいないのに 注文が後から来た客に抜かされる やはり俺は透明人間なのか まあ、わざとこちらから声を掛けないと どうなるのか、試しているわけだが カウンターの真ん中で俺は透明人間 もう7、8分過ぎただろうか こんな詩を書いている場合ではないな なんだか腹が立ってきた ふつう、気がついて注文を 取りにくるだろっ 水ください 派手に手をあげ ちょっとデカめの声で 通り過ぎようとする店員に声をかける んっ、完全スルーだな あんたの視界に俺はいるだろっ おいおいそこまで存在なしかよ ああ、もう出よう ドアをガンッと閉めて出たけど やはりラーメンが食べたい そんなわけで違うラーメン屋へ なんだかドキドキしている また俺はラーメン屋で透明人間に なってしまうのではないかと いらっしゃいませ カウンターでよろしいですか おう、俺の存在があった ラーメンが食えるぞ 水もきたし注文もできた それにしてもさっきの店は どんだけ俺を嫌っているんだよ わけわかんないことが 起きるんだよな、たまに
勇気をもらえる世間があり 努力しているひとがいて 目標を追えば世界が見える プレッシャーがなければ 自由にもなれませんし 勝者の言葉に驚いた 自分を逃がしていたのなら 自由にはなれないと ファイターでなければ 開放できない自分がいて 可能性を追うことに 自由を見出しているのか 世間で何かひとつ 闘うことの意味を教わり 自分にプレッシャーをかける
何処の海だろう 私は浮き輪に乗り寝ていたようだ 水平線の上には街が見えて 人気のない淀みがあった 両手で漕ぎはじめ 危険な海から上がらなければ 海は昔から怖いイメージがある 地に足が着かない処は苦手だ もちろん空も怖い 自分が飛行機に乗れば堕ちる 必ず、間違いなくそうなって…… 街を彷徨った 木造の古びた学校があって 私はトイレを借りることにした 驚くことにひとがいた 金髪の男たちが用をすませていた しかし、床は汚く其処には辿り着かない 履き物を探すために 長い廊下を歩いてみたが 上履きもスリッパも見当たらない あきらめ学校を出た そして、少し時間の記憶が消えていた 何故か私は高層ビルに囲まれた湖で また浮き輪にのり浮かぶ ああ、もうここで 用を足すことにしよう 誰かに迷惑を掛ける訳でない さあ、スキッとして 夢の続きを見なくては えっ、夢の…… 此処でしてはいけない 現実の海に浮かぶことになって……
余計なことを言ってしまい 自分の言葉に言い訳を探し出し 大丈夫、大丈夫、と 誑かすいやらしさ 道徳心の欠片は見逃さない 人と自分 その存在の意味を追うように 社会は問題を提議し続け 種の保存に哲学で人間をさせ 善、悪、善、悪、善、悪と 螺旋の道を迷いながらも DNAに組み込まれた理想へ 逆らわず進んで行く手中 余計な言葉を発した反省をしても 余計な思いは断てないのか それならば…… さあ、此処からが 突然変異を楽しむ残り路 時間はそう長くない予感がして 少し急がなければ