時代のため息
Oct
15
非常停止ボタンが押され
車内にため息が充満し
早朝の象りを眺めいる
ドアに荷物が挟まり
四分の遅れに苛ついては
妙に躓きを恐れている
ふと想い出す子どもの頃
電車のドアに腕が挟まったまま
発車したことがあった
三人程のオジサン達が
私を引っ張り
助けてくれたことを
あの頃は時間の感覚も
緩い感じだったから
その当時のオジサン達なら
電車が四分遅れたとしても
何でもないことで
腕が挟まったままの発車に
苛ついていただろう
時代は変わり危険回避が
ある程度出来るようになったが
数分にも急かされる現在
大事なことを忘れながら
ため息をつき
そして想い出した月曜の早朝