Apr
8,
2022
佐伯夕利子著「教えないスキル」を読んで(Day7)「指導者はファシリテーター、選手が学ぶ環境の一部である」
最近、嵌まっている、というか正確に表現すると「研究対象」にしている
「メンタルコーチング」
私はこれまで、ビジネスパーソンを対象にコーチングサービスを提供してきました。従って、アスリート向けのコーチングは新たな領域。
プロコーチ仲間から、有難いことにお声がけを頂いたので、これも何かの「啓示」。
昨年は東京で、そして今年は北京でオリンピックが開催されていることもあり、コーチング業界としてはホッとな分野です。
しかし研究とは言っても、先ずは一人で出来ることということで、メンタルコーチングに関する書籍を読み漁っています。
今日は読了した書籍の中で、感銘を受けたものをご紹介していきます。
それは
佐伯夕利子著「教えないスキル」
タイトルもさることながら、この本の内容は「衝撃」です。
副題が
「7つの人材育成術」
とあるので、7つの育成術を一つずつ取り上げていきます。今日は、育成術の五つ目です。
なおその際、佐伯氏がこの育成術を確立していく過程で、メンタルコーチがどのように関わってきたのか? メンタルコーチの視点も含めてお伝えしていきます。
【7つの人材育成術】
6.「教えないスキル」を磨く(centered)
(1)子供を叱ってやらせても、その場所は子供たちが成長できる「心地よい学びの環境」にはならない。ガミガミと怒られながら「何もわかってないね」などとネガティブなメッセージ満載の空気の中で、学ぶ意欲が生まれるはずがない。
(2)指導者=ファシリテーター!
「選手の学びの機会を創出するファシリテーターが指導者であるのなら、その学びの機会を享受する選手は活動の主体。つまり選手が主語であるべきだ」
(3)「教える」は、指導者や上司が主語。一方の「学ぶ」は選手や部下が主語。指導者はあくまで選手の「環境」の一部。
(4)従って、手取り足取り教える代わりに、選手が心地よく学べる環境を用意し、学習効果を高める工夫をする。「教え方がうまい」といった指導スキルではなく、選手が学べる環境をつくることが育成術の生命線。
(5)考える癖をつけることに重きを置き、考える余白を作る。一方的な指導をせず、問いを作ることに心を砕く。選手たちが「学びたい」と自然に意欲が湧くような環境を整備する。
(6)伸ばしたい選手・相手を主語にすれば、誰しもがその相手のために心地よい学びを作ろうとする。誰しもが工夫を始める。
(7)「学びを生む環境の創出力」と「学びの機会の提供力」を問い続ける。「心地よく、かつ失敗できる環境を提供することこそが、選手にとっての学びのチャンスになる。
ではまた明日!
「働くあなたを元気にする」プロコーチ、砂村よしお
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