コヤブタバコ(小藪煙草);
かつて疎林であった所が市街地化し、その過程で公園として残った場所が近間にある。
そんな小さな公園の片隅に以前の雑木林を思い起こす植物を見つけた。
オオガンクビソウに似ているが、それよりも葉や頭花が小さい”コヤブタバコ(小藪煙草) ”。
ヤブタバコ より背丈は低く葉も小さい。それに対して、花はヤブタバコより大きい。
和名は、葉が タバコ の葉に似ることから付いたらしい。仲間には ガンクビソウ等がいる。
暖温な気候を好み、茎高50〜100cmになり、茎は太くよく分枝し横に長く枝を伸ばす。
葉は茎とともに長く白色の軟毛に覆われ、根生葉は花期にはない。
下部の茎葉は大きなさじ状長楕円形で縁に不揃いの鋸歯がみられる。
基部はくさび形で葉柄に翼がつき質はやわらかい。上部の茎葉はしだいに小さくなる。
頭花は、明瞭な花柄があり葉脇に下向きにつく。頭花は、筒状花だけで緑白色。
総苞は半球形(広鐘形)で総苞外片は鈍頭。先は葉状でやや反曲、内片は鋭頭で乾膜質。
よく似たオオガンクビソウは頭花が黄色、直径25~35㎜と大きい。
茎や葉に縮れた毛があり、下部の葉は幅が広く、翼状の柄がある。
ヤブタバコの頭花は小型、黄色、直径約10㎜。花は、葉腋につく。
「令和参年(皇紀2681年)8月2日、記」