カクレミノ(隠蓑);
和名の由来は、天狗が持ち、着ると姿が消える「隠れ蓑」 に葉が似ていることから。
3列の大きな葉が体を隠すほど茂り、着ると体が見えなくなるという伝言がある。
箒を逆さにしたような樹形になり、樹高3〜8m。樹皮は灰白色。滑らかで丸い小皮目がある。
雌雄両全性(hermaphroditic)又は普通、両性雄花同株(andromonoecious)。
本年枝は緑色。葉は互生。枝先に集まってつく。葉身は、若木の葉は深く3〜5裂する。
成木では菱形状広卵形または広卵形で、切れ込みはないことが多い。
先は短くとがり、基部は広いくさび形、ふちは全縁ですこし波打ち、顕著な3脈がある。
分裂しない葉身は卵形~楕円形~広卵形~ほぼ円形、基部に3脈がある。
分裂する葉の場合、成木で2又は3浅裂する(若木ではより深く3~5裂する)。
葉質は厚く、革質、上面は光沢があり、両面とも無毛。縁は全縁、又は小さく外巻きする。
秋から冬にかけて、下部の葉は黄色くなって落葉する。果実は液果で紫黒色に熟す。
昔は、夏に樹皮を傷つけて白い樹液を取り、これを塗料として使った。「黄漆」 という。
「令和参年(皇紀2681年)12月02日、記」