“森の定点観察(3)”《襍観 ・/・拈華微笑22》

“森の定点観察(3)”《襍観 ...
“森の定点観察(3)”《襍観 ...

ナンテン(南天) メギ科(Berberidaceae)
学名:Nandina domestica Thunb.

メギ科ナンテン属 Nandina(南天竹屬)は、全世界にこれ1種。
高さ1-3mの落葉低木。茎は肥大成長せず、あまり太くならない。
葉は密生し、小葉は長さ3-7cmの披針形でやや革質、光沢がある。
茎の先の円錐花序に白い花を多数つけ、芽吹き時や晩秋に葉は赤く染まる。
果実も多数つき赤く熟すが、果実が白色や紫色の園芸品種もある。
名前の由来、中国名「南天燭」の略称 。
ナンテンは、梅雨期に花を付け森に彩りを添えてくれるが、、、!
雨で花粉が流れてしまうと実が付きにくく野生化した南天は実がまばら。
葉にはタンニンが含まれ、防腐作用もある。
果実は、咳止めの薬や飴に今でも用いられているようだ。


「大和市・泉の森2015 6/24」

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“森の定点観察(2)”《襍観 ・/・拈華微笑21》

“森の定点観察(2)”《襍観 ...


コブシ(辛夷) モクレン科
学名:Magnolia kobus (=M. praecocissima)
別名:ヤマアララギ、コブシハジカミ

春に大きな白い花を付ける樹木だが、実の形は一寸グロテスク。
名の由來、実の形が(あるいは蕾の形が)拳に似てることから。。。?
別名のヤマアララギ・コブシハジカミは、実が有毒で、噛むと辛いからか!?!
(あららぎはノビル、はじかみはサンショウを意味する。)

昨今、この樹は同属の「タムシバ」か、とも思ってみたが。やはりコブシのようだ。 
コブシは、公園等でも見えるがタムシバにはなかなかお目にかからない。
日本海側山地、1000mを超す月山山麓では6月が見頃と聞く。
今年は訪ねたいと思っていたが、「朋、遠方より来る」で行けずに終わりそうだ。
コブシは花の下に一枚の葉が付くが、タムシバでは付かない。
白い萼片が3枚あり小さな花弁のように見え、葉の形はコブシに比べると細長い。
細い枝を折って匂うと、良い香りがするのでニオイコブシともいう。
学名、Magnolia salicifolia(モクレン科モクレン属)。
salicifoliaは「柳の様な葉」を意味する、コブシに比べ葉が細いことを指すか!!
この目で比べてみたいのだが。。。



「大和市・泉の森2015 6/24」

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“森の定点観察(1)”《襍観 ・/・拈華微笑20》

“森の定点観察(1)”《襍観 ...
“森の定点観察(1)”《襍観 ...
“森の定点観察(1)”《襍観 ...

マヤラン(摩耶蘭) ラン科(Orchidaceae)
学名:Cymbidium macrorhizon (C.nipponicum)

定点觀察している場所で今年も沢山の茎が立ち始めた。
以前は初秋に見られたが、初夏に姿を見せ始めて数年を数える。
今年は、観察する時間が持てず一寸の合間に出かけて見た。
未だ咲き始めだ。後1週間もすれば開花するだろう。
漢名では、腐生蘭という。胞子によって繁殖する腐生植物、葉がない。


「大和市・泉の森2015 6/24」



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“森の可愛い花”《襍草 ・/・拈華微笑19》

ムラサキシキブ(紫式部) シソ... ムラサキシキブ(紫式部) シソ科(Lamiaceae/Labiatae)
学名:Callicarpa japonica Thunb.ex Murray var.japonica
別名:ミムラサキ, コメゴメ



今年は、梅雨入りしてもそれほど降水量はない(神奈川県内)。
しばらく前、晴れた!!昼間、近間の森を散歩した。
小鳥たちの囀りしか聞こえない散策路で可愛い花と出会った。
庭木に見えるムラサキシキブ似の木は、コムラサキ(学名:Callicarpa dichotoma)である。
ムラサキシキブは自生種の落葉低木で樹高5m位に成長する。
自生野種のムラサキシキブは、枝の上部に花や実を付け花は、まばらにつく。
園芸種のコムラサキは、同間隔にまとまった実をつける違いがある。
コムラサキは、実の色が緑~白~赤紫色に熟す様子が見て取れる。
自生種も同じだろうと思うが変化を観察できたことがない。
この様子・変化は、短期間で変わり、毎日見ないと分からない。
樹名は、紫の実が敷きつめられた「紫敷き実(しきみ)」か「紫茂実(しげみ)」に由來する由。

「大和市・泉の森」



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“梅雨の花・紫陽花”《襍崋 ・/・拈華微笑18》

アジサイ(紫陽花) アジサイ科... アジサイ(紫陽花) アジサイ科(Hydrangeaceae)
学名;Hydrangea macrophylla (Thunb.) Ser. var. macrophylla
別名;ホンアジサイ、テマリバナ、オタクサ、ヨヒラ(四葩)、ガクノハナ(額花)
“梅雨の花・紫陽花”《襍崋 ・...
“梅雨の花・紫陽花”《襍崋 ・...

アジサイの季節到来。梅雨に入ったのだが、、、。
今年は、アジサイ探訪の旅ができそうにない。
所用の合間を縫う時間が持てないのだ。
春先に下調べと思って伊豆に参った。
伊豆半島の東側から南にかけてガクアジサイ系は、種々見られる。
そんな中で海岸近くでホンアジサイ(自生種?)が見られるところが一ヶ所あった。
楽しみに生育状況を見に立ち寄ったが・・・!!
周辺は綺麗に!?!整地???樹々・草花が全く無い。
まるで法面を見ているようだ。ショックで、言葉もない。
行政は、自然を如何に考えているのか???
稀少な植物を一掃するなんて、後の祭りである。
万が一に生きていたとしても数年は花は咲かないのではないか。
だが、根が生きていることを祈りたい。
このようにして、野生・自生種は・・・消えていくのか。怒り心頭だ。

此処に記しているアジサイは、上の画像の通りの手毬形アジサイ(紫陽花の姿)。
アジサイ(ホンアジサイ)H.macrophylla f.macrophyllaは、
ガクアジサイ f.normalis から自然交配した品種と言われる。
(アジサイ科の植物について、川島榮生『アジサイ百科』アポック社、2010を参照。)
花序は殆どが装飾花(装飾花は大きな花弁の様な萼で雄蕊と雌蕊が退化し実を結ばない。)
古くから国内に自生していたと思われる(万葉集等)。
日本から中国へ渡ったとも言われている。
西欧へは、1789年、イギリスのバンクス卿が中国からキュー植物園にもたらした。
1800年頃にはイギリス国内にかなり普及し、多くの園芸品種が作られた。
第二次世界大戦後、日本に逆輸入したものをセイヨウアジサイと呼んでいる。
かつて、シーボルトはこの品種を H. otaksa と命名したが、学名として使われてはいない。

よく云われる花色、、、!
アジサイの花色は、アントシアニン(色素)に金属のアルミニウムが関係して青色花になる。
酸性の土壌では藍色になり、アルカリの土壌では紅くなると言われる所以。
日本の多くの土壌中にはアルミニウムが沢山含まれており、
土壌が酸性だとアルミニウムは植物に吸収され、アルカリ性だと水に溶けないので吸収しない。
酸性でアルミニウムが多い土壌では植物の生長は妨げられてしまうが、
アジサイは、アルミニウムを吸収できる植物として知られ、生育障害も起こさない。
土壌の酸性度によって変化、土壌中のアルミニウムが吸収されて青の色素が作られ、
アルカリ土壌だとアルミニウムの吸収が少なく、赤色色素になる。


和名の語源は、一説に「集(あづ)真(さ)藍(あい)」(『大言海』)。
漢字で紫陽花と書くは、白居易(772-846)「紫陽花」詩の自註に、
「招賢寺(浙江省杭州の霊隠山)に山花一樹あり、人の名を知るもの無し。色は紫にして気は香し。
芳麗愛すべく、頗る仙物に類す。因りて紫陽花を以て之を名づく」とある(『白氏文集』)。
ただし、この紫陽花がいかなる植物であったのかは不明という。
日本では、源順『倭名類聚抄』(ca.931-938)に
「白氏文集律詩に云ふ、紫陽花、和名安豆佐為」とあり、
平安時代以来 紫陽花はアジサイを指すものと考えた。
属名 Hydrangea は、ギリシア語の「水の器、水差し」。
果実の形から(一説に、よく水を吸い上げることから)。

「平成20年6月、飲食店で料理の飾りに出されたアジサイの葉を食べたことによる中毒事例が発生した。
厚生労働省は、飲食店及び消費者に対し、アジサイを食品とともに提供及び喫食しないように注意を喚起し、
また販売者に対し、食品又は料理の飾り用に販売しないように通知を出した。」

シーボルト P.F.B.von Siebold(1796-1866;滞日1823-1829)は、
アジサイを『日本植物誌』に Hydrangea otaksa と名づけて紹介し、
オタクサは、この植物の日本名であるという。
しかし、後に牧野富太郎はそのような和名はないと否定した。
オタクサは、シーボルトの日本人妻、楠本お滝の名前と記している。
シーボルトが呼んでいた「おたくさん」に因んだものと解釈した。
長崎鳴滝の史跡シーボルト邸跡には多くのアジサイが植裁され昭和43年から長崎市の市花である。

「伊東市川奈にて2014・6」
 

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“面白い形の樹の実”《襍樹実 ・/・拈華微笑17》

トウカエデ(唐楓) カエデ科(... トウカエデ(唐楓) カエデ科(Aceraceae)
学名:Acer buergerianum Miq.
別名: サンカクカエデ(三角楓)
英名:trident maple

成長が早いので街路樹・公園の林の中などでよく植裁されている。
春先に淡黄色の長さ2~3㎜と小さい雄花と両性花が同じ花序に混生してつく。
花後に見せる実は翼果、翼は逆さU字形で余り開かないとされるが綺麗な翼を見つけた。

「大和市・泉の森」

 
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“庭の花暦2015・5_4”《襍草 ・/・拈華微笑16》

“庭の花暦2015・5_4”《...


エゾスカシユリ(蝦夷透百合)
今年も健気に姿を見せてくれた。
だが咲く時期が2週間も早い。おまけに小ぶり。
こうして微妙に季節・気候は、変化していくのだろう。
植物の成長にも微妙なる変化が!!

「自宅2015・5・25」

 
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“林床の小さな植物”《襍草 ・/・拈華微笑15》

“林床の小さな植物”《襍草 ・...

イチヤクソウ(一薬草)  ツツジ科(Ericaceae)
学名:Pyrola japonica Klenze ex Alefeld
(かつてはイチヤクソウ科とされたが、旧イチヤクソウ科は新しいAPG植物分類体系では全てツツジ科)
一薬草を古くは、日本鹿蹄草( ri ben lu ti cao )などとも呼んでいた由。
古い文献、小野蘭山『本草綱目啓蒙』12(1806)には、
「鹿蹄草イチヤクサウ ノアフヒ若州 アタゴゞケ加州 カゞミサウ淡州 カゞミグサ江州
ヤマサイシン河州 キツコウサウ江戸 スゞラン同上 ベツカウサウ同上 マキオモテ和州」とある。
一つで多くの病気に効く薬草ということで名付けられたとも言われている。
雑木林(クヌギ等)の林床にひっそり・・と言った風情で、健気にも楚々と立っていた。

「大和市・泉の森2015・5・24」

 
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“田園風景”《襍観 ・/・拈華微笑14》



“田園風景”《襍観 ・/・拈華...


一寸離れた、横浜市北西部に広がる里山。
雑木林の丘陵に挟まれた谷戸田(細長く伸びた水田が幾筋も)。
水田用にいくつもの溜め池が、、昔ながらの田園風景が残っている。
今の季節田植えの準備が始まっていた。
稲田の助っ人!?!水鳥がのんびりと泳いでいる風情。。。のどか。
だが稲田の畦を整備しすぎ??かつての野草が姿を消した。残念である。


「横浜・寺家ふるさと村2015・5・23」


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“庭の花暦2015・5_3”《襍観 ・/・拈華微笑13》


ムラサキカタバミ(紫片喰) カ... ムラサキカタバミ(紫片喰) カタバミ科(Oxalidaceae)
学名:Oxalis corymbosa
容姿が似ている仲間にイモカタバミがある。
どちらも帰化植物。イモカタバミは、色が濃く、花の中心が濃い赤。
ムラサキカタバミは花の中心が薄い黄緑色でおしべが白と違いがある。


自宅を2週間程、留守にした。昨日の昼間に帰宅。
久し振りに我が家の主を探すと、庭の片隅で居眠りを!?!
以前植木鉢を置いていたすのこの上がお気に入りのようだ。
今年は、勢力を拡大した「ツタバウンラン」・・・!
その花見をしながら居眠りか・・・春うららの「主」
一瞬目を開けたが・・・どこをほっつき歩いていた??
そんな眼差しでこちらを見て、再び・・すこやかに。。。!
昨今の我が家の生活リズムは、主たる猫の周りを回っているようだ。

すのこの前に陣取るツタバウラン、徐々に数が増えていた。
その脇には、紫酢漿草も妖艶な姿を見せる。
小さな花達、猫がガリバーのように大きく見えた。



「自宅2015・5」


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