今年の読書(14)『心に龍をちりばめて』白石一文(新潮文庫)
Jan
27
著者の<白石一文>は、2000(平成11)年に『一瞬の光』で作家デビューをしています。
父の故<白石一郎>が1987(昭和62)年『海狼伝』で直木賞を取ったのに続き、著者も2010(平成22)年『ほかならなぬ人』で直木賞を取り、初めての親子二代の直木賞作家です。
この故<白石一郎>がわたしの亡父と同じ昭和6年生まれですので、何か縁を感じながら、息子の<白石一文>も読むようになりました。
今回も、ふと「龍」の文字が目に止まり、辰年ということも何かの縁かなと感じ読んでみました。
親子・兄妹・男女等の人間関係や愛情問題の主題が多いのですが、今回も恵まれた容姿とキャリアを持った<小柳美穂>を主人公に、一度別れた男のエリート記者<黒川丈二>、幼馴染の元ヤクザの仲間優司との男女関係を絡めながら、主人公の生い立ちや家庭環境を横線に、愛情と生きてゆくことの宿命を織り込んでいます。
時間や理屈を超え、それぞれの場面で人生の運命的な出会いがあることを、考えさせられる一冊で、とくに最後の2行の終わり方は秀逸です。
Posted at 2012-01-27 04:46
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Posted at 2012-01-28 02:51
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Posted at 2012-01-27 08:55
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Posted at 2012-01-28 02:54
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