本書は2部構成で、第一部は『小説すばる』に掲載された7話からなり、第二部は文庫本のために書き下ろされています。
第一部では、福岡を拠点とするヤクザの<馬場組>が、フロント企業として<倶利伽羅紋々スタッフサービス>を立ち上げ、読者に目的がわからないまま零細旅行会社社長<飯田>、旅館<武富>の主人<芦野>、コンパニオン会社の経営者<岡田>、県労働局の役人<西丸>、パソコンが得意な大学生<鈴木>、大型ドライバーの<大胡>、居酒屋店主<藤枝>、など7名をヤクザな手口で誘い込み、<倶利伽羅紋々スタッフサービス>の社員として引きずり込まれます。
第一部に登場する7話それぞれが楽しめる内容で、すっかり福岡弁の世界に引きずり込まれました。
第二部では、集められたメンバー達が<倶利伽羅社>の目的を推理するなか、暴力団滅亡を掲げる警察の面々が登場、結末が予測できないなか、怒涛のノンステップミステリーが展開、ハラハラドキドキのコンゲームが楽しめました。
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