<フィールドファイル>シリーズとして、 『凶笑面』 に次ぐ二巻目の短篇集で、5篇が収められています。 今回も研究室に届いた手紙に興味を持った、<蓮丈>は、研究室の<内藤>と共に現地にでむきますが、またしても殺人事件に巻き込まれます。 歴史の陰に埋もれた悲劇は「きおく」され、同時に「封印」されなければならない二律背反する運命に操られます。 出張経費の窓口のキツネ目の事務員さんが、<蓮丈>と並ぶ民俗学の出身であり、いい味の脇役として存在感があります。