今年の読書(134)『その峰の彼方』笹本稜平(文春文庫)
Dec
30
大学山岳部に所属していたころは、一目を置かれるクライマーでありながら、日本の山岳界の体質に合わず、マッキンリーに渡り、現地ガイドとして活躍していた<津田悟>が、単独登頂で消息を絶ったと、身重の妻<祥l子>からの連絡を受けた、<吉沢>は、現地捜索隊に加わり、救出のため冬のマッキンリーに向かいます。
学生時代からパーティー組んでエベレスト登頂を成功させた<吉沢>ですが、マッッキンリーでのホテル建設計画も順調に進み、子供にも恵まれながら、なぜ無謀ともいえる単独登頂に向かったのかの疑問を投げかけながらの探索は、迫力に満ちていました。
当事者<津田>の回想を織り込みながら、「登山」の世界の奥深さを読者に丁寧に描き出す構成は、リアル感あふれ、564ページ最後まで緊張感を忘れさせません。
Posted at 2016-12-31 02:26
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Posted at 2016-12-31 02:51
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