著者には、台場をはじめとする海岸地域を管轄する警視庁東京湾臨海警察署を舞台とする、安積警部補率いる刑事強行犯係の活躍を描く<安積斑シリーズ>がありますが、今回新しく<竜崎伸也>を主人公に据えてのシリーズが始まりました。
<竜崎伸也>は独特の信念とキャリアとしての矜持を持つ警察庁の官僚。ある時、暴力団員の殺人事件が発生。10年前の少年犯罪が関わっていたことを知った<竜崎>はその対応の遅さに怒り、同じくキャリア官僚で小学校からの同級生である警視庁刑事部長で本事案の捜査本部長を務めている<伊丹俊太郎>や刑事局に詰め寄るが、暴力団の抗争が原因だからそんなに慌てることはないと取り合ってくれません。
しかし次々と起こる殺人事件に方針を変更、捜査のやり直しの過程で警察官が殺人に関わっているのではないかという疑念を抱きはじめます。そんな中、息子の<邦彦>が薬物を使用していることを知り、仕事と家庭の問題の中、捜査に携わっていきます。
本書で、第27回吉川英治文学新人賞を受賞しています。
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