「JRダイヤ改正」
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JR九州は、今回のダイヤ改正で、在来線111本に加え新幹線6本の運行削減に踏み切りました。運行本数の減少率は3.7%で1987年のJR九州発足以来、最大。豪華寝台列車「ななつ星in九州」が人気を集める一方、地震で被災した熊本県など九州南部を中心に在来線の利用客が減少し、合理化を余儀なくされました。
JR北海道は、1日の平均利用者数が1人以下の根室線の羽帯駅を廃止します。今回のダイヤ改正での廃止はこの1駅だけですが、全路線の約半分にあたる10路線13区間について「自社単独では維持困難」と表明。そのうち、石勝線夕張支線(新夕張~夕張間16.1キロ)は2019年4月1日に廃止してバスに転換することが決まっています。他の路線についても支援を求めて地元自治体と協議していますが、財政的に余裕がない自治体が多く議論は難航しています。
大都市圏を基盤に持つJR東日本、東海、西日本と異なり、人口が少なく過疎化も進むJR九州、四国、北海道の3社は、本業の鉄道事業が構造的な赤字体質に陥っています。不動産や流通など事業の多角化で鉄道事業の赤字を補ないますが、不採算路線の維持は年を追うごとに厳しくなっています。