『完全黙秘』 で始まりました「警視庁公安部 青山望」シリーズも、前作 『一網打尽』 に続き本書で第11作目になります。
ある事件が起こり、その背景として韓国・中国マフィアの登場、世界の政治的流れを取り入れるとの構成は、読者としてお馴染みですが、元公安部勤務の著者の目線は、いつもタイムリーな話題で楽しませてくれます。
ハロウインで賑わう渋谷の交差点で、スーパーマリオの仮装をした集団が見事な更新を見せた後、ATM爆破とその場でマリオの仮装をした銃殺体が発見される事件が連続して4件起こります。その後同様の事件がハワイでも発生、国際照り事件の予兆かと思わせます。
調査の結果、ハワイ銃殺された死体は中国の偽造パスポートをしようした無国籍の人物たちで、事件の解明にてこずります。
DVDで出生を届け出れない子供たちの無国籍状態が問題になっていますが、犯罪の手先に使われるという設定は小説の中だけでなく現実として受け止めなければならない社会問題だと感じました。
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