大正時代初期に活躍した福島県白河市出身の洋画家<関根正二>(1899年4月3日~1919年6月16日)のパステル画「少女」の所在が百年ぶりに確認されています。
福島県立美術館(福島県福島市 森合西養山1番地)によりますと、<関根>が二十歳で死去した1919(大正8)年の作品で、遺作展が東京都で開かれた後、個人が所蔵していたといいます。9月14日(~11月10日)に始まる県立美術館の企画展「生誕百二十年・没後百年 関根正二展」で、「少女」など作品約百点と書簡などの資料約六十点、関連作家の作品資料約五十点が展示されます。
「少女」は縦三三・三センチ、横二七・三センチ。一点を見つめる女性の肖像画が鮮やかな色合いで描かれています。美術館が企画展の作品を集める中で把握しました。 また、病床の子どもなどを描写したペン画四点と白河市の風景などを描いたはがき四点も確認しています。
<関根>は1915年、16歳で「死を思う日」が第2回二科展に入選。1918年の二科展において「信仰の悲しみ」(大原美術館)が新人賞の樗牛賞に輝くなど活躍しました。卓越した素描力と、豊かな色彩で高い評価を得ています。この「信仰の悲しみ」は国重要文化財に指定されています。福島県立美術館は「姉弟」「自画像」など23点を所蔵しています。
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