「ハイパーカミオカンデ」の完成予想図(画像:ハイパーカミオカンデ研究グループ)
文部科学省は21日までに、素粒子ニュートリノの観測を通じて宇宙の謎に迫る次世代観測装置「ハイパーカミオカンデ」を岐阜県飛騨市に建設する方針を固めた。建設費用(670億円)の一部を来年度予算の概算要求に盛り込みます。
ニュートリノ研究では、カミオカンデによる観測で02年に<小柴昌俊>東大特別栄誉教授が、スーパーカミオカンデで15年に<梶田隆章>同研究所長が、それぞれノーベル物理学賞を受賞しており、費用に見合う成果を得られると判断したようです。
「ハイパーカミオカンデ」は、同市にある「スーパーカミオカンデ」の後継機。宇宙から飛んできたニュートリノが水と反応して発する光を、壁に取り付けた約4万個のセンサーで捉える。設備は飛騨市の地下650メートルで、直径74メートル、深さ60メートルの巨大な円筒形の水槽を据え付ける。2020年代後半の観測開始を目指しています。
研究では、ニュートリノと、その反対の性質を持つ「反ニュートリノ」の違いを検証します。原子核を構成する陽子が壊れる現象「陽子崩壊」の初検出も目指しています。いずれも宇宙の成り立ちの謎に迫り、現代の物理学を発展させる内容となります。まれな現象を捉えるため、水量はカミオカンデの約90倍、スーパーカミオカンデの約5倍の規模となるようです。
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