<蔡英文>総統再選@台湾総統選挙
Jan
11
台湾の中央選挙委員会(選管)によりますと、<蔡>氏の得票数は817万231票に達し、<韓>氏の552万2119票、<宋>氏の60万8590票を大きく上回りました。1996年以降の直接総統選で最多得票数で、投票率は74.9%で2016年の前回選挙を9ポイント近く上回っています。総統任期は4年で、最長2期までです。<蔡>氏の2期目は5月20日から始まります。
<蔡>氏は、選挙戦で最大の争点となった中台関係について、中台が同じ「一つの中国」に属するとは認めず、「台湾の主権、民主、自由を守る」と訴えてきました。
武力行使の可能性を否定しないまま、「一国二制度」による中台統一を迫る中国の<習近平(シージンピン)>国家主席を相手に妥協しない姿勢は、若年層を中心に、幅広い支持を集めたようです。
決定的な勝因となったのは、中国が既に「一国二制度」を適用している香港で昨年6月以降続く、中国・香港両政府に対する抗議運動です。台湾では、「今日の香港は明日の台湾」という危機感と反中感情が広がり、<蔡>氏に強い追い風が吹きました。
一方、「一つの中国」を認める<韓>氏は、対中関係改善で台湾の安全を守り、人々の収入を増やすと主張しましたが、支持は広がりませんでした。
また、総統選と同時に行われた立法院(国会、定数113)選でも、民進党は61議席を獲得し、過半数を維持しました。国民党は38議席にとどまり、比例選で出馬していた<呉敦義(ウードゥンイー)>主席は落選しています。第3勢力として注目された<柯文哲(クォーウェンジョオー)>台北市長の台湾民衆党は5議席を得ています。