巨大な黒点が生じたベテルギウスの想像図(画像:マックスプランク天文学研究所提供)
オリオン座の1等星「ベテルギウス」 が、昨年秋から今年初めにかけて急激に暗くなった のは、星の表面に生じた巨大な黒点が原因だった可能性が高いと、ドイツのマックスプランク天文学研究所などの研究チームが米専門誌に発表しています。
減光の原因は、「ベテルギウス」から噴出したガスが冷えてちりが増え、可視光が吸収されて暗くなったとする説がこれまで有力視されていました。
ちりが増えても、可視光より波長が長いサブミリ波という光の明るさは変わらないはずですが、チームが調べたところ、20%ほど暗くなっていることが判明。ちりとは別の理由で減光していることが判明しました。
可視光とサブミリ波がともに暗くなるのは、星の表面温度が低下した場合になります。「ベテルギウス」は平均で200度ほど低下したとみられています。昨年12月に撮影された画像などを分析した結果、温度が他の場所より低い黒点が、星の表面の5~7割を覆った可能性が高いことを突き止めています。
「ベテルギウス」は地球から約600光年離れている巨大な恒星で、間もなく寿命を迎えます。今回の減光は、最期の姿である超新星爆発の前兆の可能性もあるとして注目されていました。
- If you are a bloguru member, please login.
Login
- If you are not a bloguru member, you may request a free account here:
Request Account