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  • 今年の読書(92)『薔薇の殺人』西村京太郎(双葉文庫)

今年の読書(92)『薔薇の殺人』西村京太郎(双葉文庫)

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今年の読書(92)『薔薇の殺人...
本書『薔薇の殺人』は、2002年11月双葉ノベルスとして刊行され、2004年10月20日に双葉文庫として発行され、8短篇からの構成になっています。

◆『薔薇の殺人』表題作となっている作品で、結婚半年の「田島」は、<Mに甘美な死を・・・>という差出人不明の手紙が送られてきたことにより、いまだに戻らぬ妻「美佐子」の身を案じていました。警察から「美佐子」が殺された事を告げられ、殺害された「美佐子」の胸には嫌いと言っていた赤い薔薇の花が差されていました。薔薇の花に隠された意味を探る「田島」でしたが、第二の殺人事件が起こります。
◆『夜の秘密』新婚旅行の初夜に新聞記者である夫「宗方信一」は突然失踪してしまいます。
結婚する前に「信一」に感じた暗い陰が気になった妻の「美佐子」は、同僚の「田島」の力を借りて、その原因を突き止めようとします。
推理小説という形式を離れ、障害者の問題を主体に宗教的な人生観を絡め考えさせられる思い内容でしたが、秀逸な一遍でした
◆『或る証言』場違いな高級クラブに呑みに来た青年「金田」は、その帰りに腕時計を拾い換金したことにより、殺人強盗事件の犯人として逮捕されてしまいます。彼の弁護を担当する「中村」弁護士は接待したホステス「美佐子」に店に居たありばい時間の証人としての証言を求めますが、「美佐子」ははっきりと覚えていませんでしたが、「仲村」は大きな賭けを裁判に用意をして臨んでいました。
◆『病める心』本短篇は、「西村京太郎自選集1」 『華やかな殺意』 に登場しています。新聞記者「田島」を主人公に据え、新聞記事の報道とは何かという主題に切り込んだ作品ですが、再度読んでも考えさせられる重い主題を扱っています。
#ブログ #文庫本 #読書

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