1日、米カリフォルニア州を地盤とする中堅銀行の「ファースト・リパブリック銀行」が経営破綻となっています。連邦預金保険公社(FDIC)は同行を管理下に置いています。
米大手行の「JPモルガン・チェース」が、「ファースト・リパブリック銀行」の全預金と実質的にすべての資産を引き継ぎます。3月の「シリコンバレー銀行(SVB)」破綻以降の信用不安を背景とした多額の預金流出が判明し、経営不安が再燃していました。
米銀の破綻は3月以降、「シリコン・バレー・バンク(SVB)」、「シグネチャー銀行」に続き3行目となりました。資産規模は昨年末時点で約2100億ドル(約28兆円)で全米14位。SVBの16位を上回り、リーマン・ショック後では最大の銀行破綻となっています。スイス金融大手「クレディ・スイス」の経営危機に発展した米国の信用不安が依然、収束していないことが浮き彫りとなった形です。
(FDIC)によりますと、「ファースト・リパブリック銀行」の全84店舗は1日午前から、「JPモルガン・リパブリック」の支店として営業されます。預金保険対象外の分も含め、「ファースト「・リパブリック銀行」の預金全額を買収するため、全預金が保護されました。米国では銀行が破綻した場合、1人当たり原則25万ドル(約3400万円)までの預金が保護されます。
「JPモルガン・チェイス」は、「ファースト・リパブリック銀行」の住宅ローンを含む不動産関連融資で損失が発生した場合、(FDIC)がその一部を負担する契約を結んでいます。
今回の破綻処理による預金保険基金の負担額は130億ドル(約1兆7800億円)の見通しになっています。
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