10日の米株式市場でダウ工業株30種平均株価は一進一退で始まりました。人工知能(AI)向けの販売拡大への期待から半導体株の一角が上昇し、米株相場を押し上げています。半面、米消費者物価指数(CPI)の発表を11日に控えて様子見の投資家も多く、ダウ平均は小幅に下落する場面がありました。
半導体受託生産の台湾積体電路製造(TSMC)が、10日に発表しました6月の売上高は、(AI)向け先端半導体の好調な需要を背景に前年同月(32.9%増)と大幅に伸びています。ダウ平均株価の構成銘柄ではありませんが、(TSMC)の主要顧客である「エヌビディア」が上昇しています。同業のアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)などにも買いが先行しました。
米連邦準備理事会(FRB)の<パウエル議長>は、9日の米上院銀行委員会での議会証言で労働市場の軟化に言及し、金融緩和に転じる時期を探る局面にあることを示唆しました。(FRB)が9月に利下げし、景気を支えるとの期待も主力株への買いを誘っています。
ダウ平均株価は、前日比429ドル39セント(1.09%)高の3万9721ドル36セントでした。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は、前日比218.16ポイント(1.18%)高の1万8647.45でした。
S&P500種株価指数は、前日比56.89ポイント (1.02%)高の5638.87でした。