ファルコン昆虫記(1139)【カネタタキ】
Oct
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熱帯夜も過ぎ去ったようで、夜窓を開けていますと、秋の虫の合唱が楽しめる時期になってきました。
「キリギリス」や「クサヒバリ」などをはじめ、「オカメコオロギ」や「ミカドコオロギ」たちも賑やかですが、その仲間の「チッチッチッ」と鳴くバッタ目カネタタキ科の【カネタタキ(鉦叩)】が、なぜか室内に出現。捕まえる前にまずは写真と慌てたこともあり、小刻みに動き回りますので少し甘い焦点になってしまいましたが、特徴は判ると思います。
体長はオス、メスとも9 ~15ミリ程。淡褐色のやや細長く平たい体型です。オスは頭部、前胸背がやや明るい赤褐色、翅が暗赤褐色をしているため、体に横帯が入っているようにみえます。翅の退化が著しく、オスのみ発音用に前翅を持ちますが、鱗状で非常に小さく、メスは翅がありません。
成虫は8~12月にかけて出現。野生下では最も遅くまで鳴き声を聞くことの出来る昆虫です。
また、【カネタタキ】は、名前の中に〈カネ〉という言葉が入っていますので、お金に関して縁起がいいと言われている昆虫です。
撮影後、外に逃がしてあげようと試みましたが、逃げられてしまいました。部屋の中で「チッチッチッ」の声が聞こえるかもしれませんし、〈カネ〉が外に逃げない暗示かな・・・。