14日のニューヨーク外国為替市場で円相場は3日続落し、前日比80銭円安・ドル高の「1ドル=156円25〜35銭」で取引を終えています。米連邦準備理会(FRB)による利下げペースが緩やかになるとの見方から、円売り・ドル買いが進んでいます。一時「1ドル=156円41銭」近辺と7月下旬以来の円安・ドル高水準を付けたています。円の高値は「1ドル=155円53銭」でした。
<パウエルFRB議長>は、14日午後の講演で、米国経済がかなり強いとの見方を示したうえで、「経済は利下げを急ぐ必要があるというシグナルを送っていない」と語っています。市場では、利下げに消極的なタカ派な発言だったとの見方があり、円売り・ドル買いが出ています。
米大統領選に勝利した<トランプ前大統領>は、関税の引き上げや不法移民の強制送還などを掲げており、インフレ圧力を高めるとみられています。減税策による財政悪化への懸念も米金利を押し上げるとの観測につながり、米長期金利は14日に一時(4.48%)とおよそ4カ月ぶりの高水準を付け、日米金利差の拡大から円売り・ドル買いが出やすくなっています。