29日の東京外国為替市場で、円相場は7営業日続伸でした。17時時点では前日の同時点に比べ1円75銭の円高・ドル安の「1ドル=150円00〜02銭」で推移しています。一時、「1ドル=149円53銭」近辺と10月下旬以来1カ月ぶりの円高・ドル安水準をつけています。日銀による早期利上げが意識されたことから、円買い・ドル売りが入りました。
29日、総務省が発表しました11月の東京都区部の消費者物価指数(CPI)は、生鮮食品を除く総合が前年同月比(2.2%上昇)でした。市場予想(2.1%上昇)を上回り、10月(1.8%上昇)から伸びが加速しています。日銀が12月の金融政策決定会合で追加利上げに動くとの見方が強まり、円買い・ドル売りが増えました。
29日は実質的に事業会社の決済が集中することもあり、中値決済に向けて、国内輸出企業などによる実需の円買い・ドル売りが入ったとの見方も円相場を押し上げています。
28日は米国が感謝祭の祝日で全市場が休みで、29日も株式や債券、商品市場が短縮取引のため、市場参加者が少なく、小口の売買で値幅が上下に振れやすい面が出ています。通貨オプション取引や損失覚悟(ロスカット)の円買い・ドル売りが入り、円相場は大きく上昇しています。