ロイヤル コペンハーゲン 1889年12月製、「ゲンゲ」のフィギャリン
さて、大晦日ですね。今年もいろいろありましたが、まずは「アール・ヌーヴォー装飾磁器」展が無事開催されてよかったです。2011年から2012年にかけて行われた「魅惑の北欧アール・ヌーヴォー RC・BG」展が終わってから、日本では西洋陶磁器のアール・ヌーヴォーがほとんど知られていなかったことがわかり、自分を含めてもっと勉強しなければだめだと痛感しました。次は絶対に、北欧だけでなく、西洋で作られたいろいろな窯の「アール・ヌーヴォー磁器」展を企画するべきだと思い、毎年、近代陶磁に「マイセンのアール・ヌーヴォー」、「セーヴルのアール・ヌーヴォー」、そして、「ロイヤル コペンハーゲンの魚のフィギャリン」について投稿し、美術館の学芸員を突っつきながら、なんとか3年ちょっとで開催することができました。この間、日本の美術館にも、西洋陶磁器に関心を持つ若い学芸員が何人か現れてきました。鈴木さんのデミタスコスモス展が巡回展として行われ、西洋陶磁器の展覧会が途切れることなく、毎年、続いてくれたこともよかったです。これで、少しでも明治以降の西洋および東洋の陶磁器に関する研究が進めば幸いです。
実は、いろいろな人間関係における駆け引き等もあり、今年に入ってから、展覧会に対する自分のモチベーションがだんだん下がっていくのがよくわかり、やめようかなと思う時期もありました。でも、2月にRCの1889年にリースベアが制作した魚のフィギャリンが目の前に現れ、これに関して、シカゴに住むロイヤルコペンハーゲンのコレクターと約一ヶ月間メールで議論を行い、近代陶磁に「ロイヤル コペンハーゲンの魚のフィギャリン」を投稿することができました。そして、これらを展覧会にも出展しようという気持ちが、背中を押し、なんとかモチベーションを維持することができたのです。ということで、今年の一押しは「ゲンゲのフィギャリン」です。これをヤフオクで落とさなかったら、もしかしたら展覧会はなかったかもしれません。
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Posted at 2015-12-31 02:51
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Posted at 2015-12-31 05:43
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