書籍名~ <裁判の非情と人情> 著者~ 原田 國男 さん~ 東京高等裁判所部総括判事を定年退官.現在は、慶應義塾大学大学院法務研究科客員教授,弁護士(第一東京弁護士会所属). 発行所~ 岩波新書 裏表紙から・・ 裁かれるのも<人>なら、裁くのも<人>のはず 私たちにとって裁判と裁判官はいまだ遠い存在だ。 有罪率99%といわれる日本の刑事裁判で、20件以上の無罪判決を言い渡した元東京高裁判事が、思わず笑いを誘う法廷での一コマもまじえながら、裁判員制度、冤罪、死刑などをめぐり、裁判官の知られざる仕事と胸のうちを綴っている。 自身の経験から控訴審で出した無罪判決については、真っ白だと思ったケースは少なく、多くは灰色無罪だったというので、驚かされる。 退官して弁護士になってからは、人質司法(被疑者の長期勾留)の問題を痛感し、裁判官時代にはこれが分かっていなかったと反省している。 良い裁判官には弁護士経験が貴重で、法曹一元が望ましいとか、取り調べの全面可視化や証拠開示の徹底が必要であるなど、最高裁や法務省より踏み込んだ考えも述べている。 * 三大愚問に答える・・ 新聞社研修の時に記者から聞かれる<三大愚問>があった。 ● 裁判官は、赤提灯に行きますか・・ ● 裁判官は、賭けマージャンを、しますか・・ ● 裁判官は、<トルコ>に行きますか・・ 今の人には<トルコ>は通じないであろう。 このことで私は大失敗がある・ アメリカに、」調査・研修に行っている時に寄宿していた国際学生会館には、<トルコ>の人が多数おり・・ご存知のように大変な親日家ばかりなのに、つい口が滑って、日本には<トルコ>が沢山あります。と言ってしまった。 そうしたら皆喜んで、日本に行ったら是非行きたいと言い出したのである。 つくづく我が身を<バカ>だと嘆いた。 私はマスコミの取材になるべく応じるようにしているのも・・裁判官はしょせん社会経験が乏しい。 よく学生に、裁判官が関わらない<人生の三大運動>は、何かと聞く。 <労働運動~学生運動~選挙運動>である。 いずれもそれに関する<民事・刑事の事件>を、扱うがその経験緒ないのが普通である。 裁判官の経験不足を補うという意味でも<裁判員裁判>は、有益である。 ユーモアを交えて数々の経験談が綴られていますが・・著名で人気のあった方のようですが謙虚さが伝わってきます。
Posted at 2017-04-15 00:09
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Posted at 2017-04-19 22:10
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