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細い小路を歩いていると、雑然とした小さなお店があった
これまでも通った筈なのに気が付かなかった
道具の種類から判断すると、どうも時計の修理やさんのようである
声を掛けるが、出てこない
オカミさんが暫くして出てきた
店に掛けられている時計の撮影をお願いする
「古口驛」と書いてある
文字盤の下には”国鉄”の車輪マークがある
古口駅は「陸羽西線」最上川沿いの駅で、ここから川下りの
船が出ている
流石に時刻はほぼ合っている
これまで数度、ブログルにアップしてきた場所に江戸末の絵巻を
撮影に訪れた
勿論、許可を受けて一部屋を借り受け写真撮影を行なった
地元の風俗を描いたもので、「蜑の手振り」とタイトルが
付いている
この地区は天保十四年(1943)に上知され、江戸幕府から
奉行が赴任してきた
この転勤族の奉行が地元の風俗を六景描かせたものが
「蜑の手振り」である
その後は幕末に諸外国の圧力により、開港を迫られ、五港が
開港された
明治初期に建てられたこの建物は「運上所」(今の税関)として
使われ、下の画像は保税倉庫である
当時の建物が現存している唯一のものである
自動車社会が日本中を席巻し、公共の乗り物が全国各地で
再編成され、敗線になった鉄道も多い
この路線は40K程のローカル私鉄
利用者は年々減り続け、廃線の憂き目にあった
川に架かった鉄橋と直ぐ脇の排水路に架かった小さな鉄橋
撤去する費用が出ないのか、年数が経ってもそのまま放置
されている
物悲しさを感じる
排気ガスの少ない公共の乗り物が見直されている時代になったが
この地域で、以前は一番の繁華街であった商店街はすっかり様変わりしている
全国の地方都市は、おしなべてこの20〜30年の間に住宅のスプロール化と
ショッピングセンターの郊外型で都市の中心部は寂れている
アーケードの下はまるで自転車置き場
排ガスを出さない自転車は確かに素晴らしいが、これをキチンと集めるシステムがなされていない
高齢化で郊外から都市部にUターンしたい家族があっても、都心部には
廃屋になった家が散在し、権利関係が複雑で再開発は遅々として進まない
金曜日 午後6時の画像です
これまで3回行なわれてきた講談は今回、お隣の愛宕神社が
会場となった
明和の時代に起きた騒動で、地方の町が3ヶ月の間
町民による自治が行なわれた、江戸時代の稀有な出来事
これをテーマにされている
それに先立ち、まず始めに「応挙の幽霊画」と言う怪談が
少し涼しさを招いたようである
8月29日の画の左隅に小高い山があり、その周辺を
クローズアップして見ました
人物は5mmほどに描かれています
海岸には各地に小高い山があり、それを「日和山」と
名が付けられ、海の状態や入船、出船を観察しました
このことから、相当昔から陸上の交易より海上が主だった
ものと、読み取れます
遙か沖合いの佐渡の東方に小さく、3艘の船は明らかに
外国船である
この画が描かれた年に訪れた外国船は、2隻
その後、数隻は来航するが、この画が描かれた後である
この画は人の需めに応じて描かれたものである
誰が注文を出したのであろうか
版画にしたためられていることから、本画を江戸の版元へ
届け、刷りあがって戻ってきたものであろう
やや小さく、構図も船首をこちらに向け、黒煙を上げながら
浮かんでいる
これまでの、艦船3枚の描写は素晴らしいものと評価している
どこから、この画の元を手に入れたのであろうか
沖合いの実際の船をスケッチしてはこれ程までの描写は
無理であろう
昨日の外国船、右手にもう二艘が描かれている
その内の一艘の船を見たイギリス人は「ホーランド」いわゆる
オランダ船と即座に話していた
我々日本人は周辺に外国を接する機会が少なく、ましてや
ヨーロッパ諸国の艦船旗には造詣は殆んど無い
昨日、アップした画の一部
外国船を拡大して見た
沖合いに現れた帆船をここまでリアルに描いている
この画から様々な事が読み取れる
それは、歴史の「お勉強」となるので、今回は描いた画人と
彫った彫り師、出版した版元に敬意を表します
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