《 雅羅・/・襍囈〝珍名花〟❖ ’24-60 》

ニオイカントウ(匂款冬) キク科(Asteraceae)
学名: Petasites fragrans (Vill.) C.Presl
別名:ウインター・ヘリオトロープ(Winter heliotrope)

《 面白い名の花(園芸種か)“匂款冬” 逗子市内  ❖ 2019/03/01  ❖ 》 
地中海周辺地域を原産とする多年草で、雌雄異株(しゆういしゅ)。
名は、芳香のあるカントウを意する。カントウはフキ(蕗)の別称。
セイヨウフキ(西洋蕗)の仲間でもある。
生え方や葉の形状などは日本在来のフキに似ている。
が、ニオイカントウの方がやや小型。花時の茎丈は20cm程度。
園芸種の植栽しか見ていない。地下茎で増える由。
雌株より華やかな雄株が殆どで、雌株を見つけるのは大変。
奇妙な名だが、葉や花が「フキ」や「ノブキ」等に一寸似ている。
花序が淡紫色の小さな筒状(集合)で周りの舌状花で構成。
筒状花の先端は5裂し、濃紫の葯と白い柱頭が突き出ている。
フキにそっくり。赤紫色がかり色鮮やかな姿。
雄株は、小花で花冠は五裂し星形。両性花の形態を示す。
花喉部(かこうぶ)から一本突き出るこん棒状の突起は雌蕊。
雌蕊の基部を囲う赤紫色の部分が雄蕊。
開花して雌蕊が伸長する時に雄蕊から花粉を付着する。
そして、雄蕊の伸長を促進させ突き出てくる様だ。
見た目は授粉した雌蕊に見えるが、雌蕊は不稔(ふねん)に由。
花後は枯れ結実しない。諸々複雑かつ不合理な仕組みもフキと同じ。
花名の“匂い”は、弱い。かすかにバニラの様な甘い香りを持つ。
花序一個の直径は1cm強、星形小花は、直径4mm強とかなり小さい。
蘆花記念公園(旧脇村邸)の花も総て雄株のようだ。
 
「令和陸年(皇紀2684年)2月29日、記」
 
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《 雅羅・/・襍囈〝樹花〟❖ ’24-59 》

ベニバナアセビ( 紅花馬酔木)  ツツジ科(Ericaceae)
学名: Pieris japonica f. Rosea Makino
別名:アケボノアセビ(曙馬酔木)、ウスベニアセビ(薄紅馬酔木)
《 稀なる原種か園芸種か“紅花馬酔木”・・現横浜市東戸塚辺り? ❖ 1977/2/28  ❖ 》 
ツツジ科アセビ属の常緑低木で、英名, Japanese andromeda 'Rosea'。 
親のメモにあった“あしび”。一般的には、アシビ(馬酔木)は、白い花。
ロセア種は、鳥取県の大山周辺で発見された品種をアメリカで選別育種された。
花は、ピンク色。他に濃桃色「ダイセン」や紅色「クリスマス・チア」等園芸種もある。
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有毒植物で鹿の多い山(丹沢山地)でよく見かける。白・薄紅色も見かける。
そんな花を戸塚の林地で見た。花が美しく薄紅色、場所から見ると自生種だろう。
こんなメモとポジフィルムが出てきた。仔細は不明だが、記録として残そう。
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今では、園芸種のベニバナアセビはよく見られ、庭木等に植栽されている由。
幹はやや捻じれ、樹皮は灰褐色、縦に裂け目が入る。
葉は、互生し枝先に集まってつき長さ3~10㎝、幅1~2㎝の倒披針形~長楕円形。
葉は革質で厚くやや波打ち、葉先半分の縁にはごく浅い鋸歯があり先がとがる。
円錐花序が垂れ下がり、花が下向きに多数つける。
花冠は長さ約7㎜のスズランの様な壺形で先が浅く5裂。
花色は白色が普通、稀にピンクのものも見られる由。
雄蕊は10個。葯に刺状の2個の突起がある。
蒴果は直径5~6㎜の扁球形で上向き。秋に褐色になり翌春まで残る。
種子は長さ2~2.5㎜、稜のある不定形。
Pieris japonica f. rosea Makino ベニバナアセビ((ウスベニアセビ)。
淡紅色花でアケボノアセビ(曙馬酔木)とも呼ばれ花期2~4月。果期9~10月。
 
「令和陸年(皇紀2684年)2月28日、記」
 
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