《雅羅・/・ 襍画〝備忘録 '24-3〟❖ ’24-35 ❖》

ナギイカダ(梛筏) クサスギカズラ科(Asparagaceae)
学名:Ruscus aculeatus L. 
ナギイカダ(梛筏)の若い花??
上記2画像は、借り物。
《 未見の植物、’24・・其の三、ナギイカダ(梛筏)  !!》
常緑の小低木。茎はよく分かれ、高さ10~100cmになる。
葉のように見えるのは枝で、中央に淡緑色の花をつける。
果実も同様の場所で赤く熟す。
普通、人はこの植物の扁平となった茎を葉と思うに違いない。
この木の葉はごく小さくて鱗片状。その形態は、不思議だ。
ナギイカダで葉に見えるのは,仮葉枝(かようし)と呼ばれる器官。
この仮葉枝は、葉なのか茎なのか??研究の結論が出た。
この仮葉枝で、茎で働く遺伝子(STM)と葉で働く遺伝子(YABBY)、
どちらが働くか調べた研究で、どちらの遺伝子も発現している、と解った。
この仮葉枝、葉と茎両方の性質をあわせもつ器官のようだ。
Y. Hirayama et al. (2007) Development Genes and Evolution 217:363-372
(国立博物館・筑波実験植物園、堤千絵 氏の解説) 
和名は、葉の様子がナギに似て、花が花筏の様に葉上に咲く様に見える事から。
古くから栽培されていた。刺がある事で枸橘と同様に生け垣に使われていた。
根茎は匍匐し、太く、仮軸分枝し、茎を多数、直立する。
灌木の茂みは楕円状~ピラミッド状。
茎は多数の縦条線があり、緑色、直立し、多数分枝して、高さ20~80(100)㎝。
葉は三角形の乾膜状の小鱗片、長さ2~4㎜。
代わりに堅い革質の葉状枝(cladode)が葉腋から出る。
葉状枝は長さ1~3.5㎝、幅1~2.5㎝、卵形、全縁、暗緑色、先が刺になる。
ほぼ雌雄異株であり、両性花だけの株や、雄株に雌花がつくこともある。
これは不完全雄花(subandroecious)と分類されている。
雄株と雌株は外観がよく似ている。
花は1~2個、葉状枝の上面の中央にある長さ約2㎜の小さな乾膜質の苞の腋につく。
短い花柄がある。花被は緑白色~白色、長さ1.5~3㎜。
花被片は3個ずつが2輪につき、パピラがある。
雌花は子房の周りに、花糸が融合して杯形になってつく。
子房は上位、単室。柱頭はほぼ無柄、頭状。
雄花は雄蕊3個、花糸は緑色~紫色、退化した子房の周りに、環状に融合する。
果実は鮮やかな赤色、球形、直径8~14㎜、1~4個の大きな種子が入る。
*       *       *
飾磨の緑地(泉の森)には同様の形態の花筏が元気に生育している。自然界の妙。
 
 「令和陸年(皇紀2684年)2月4日、記」
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