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ツナ缶レビュー zu-mix3.0

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■初めての方は、国産ツナ缶の面白いとこをつまみ食いできる #めずらしいツナ缶 がおすすめです。
ゴースト「ツナ缶にしき」にご用の方は、←からどうぞ。

 おしらせ
 ・zu-mix3.0自家通販でツナ缶解説本を手売りしています。クレカ対応。
 ツナ缶レビューに大ボリュームの解説を交えた「ツナ缶の本 The Unlimited」が人気です。

ドン・キホーテ 情熱価格(ジャストネオ) ライトツナフレーク(かつお油漬)を食べたレビュー

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かつおを使った便利なツナ缶!サ...
かつおを使った便利なツナ缶!サラダやおにぎりの具など、さまざまな料理に使える便利な一品です。


情熱価格 ライトツナフレーク
かつお油漬けフレーク・廉価品


(2022.3追記:本記事は、ドンキで売ってる3連パックのツナ缶について解説しています。598円の10缶パックについては、二つ使ったらおいしいぞ ドンキの598円・情熱価格ライトフレーク かつお10缶パック(No.198)をごらんください)



ドンキの激安ツナ缶


 情熱価格は、ドン・キホーテが自社ブランドで販売するときのプライベートブランドだ。デジモノからツナ缶の一つに至るまで、ドンキに並ぶような物はだいたい情熱価格の製品も併売されてる。
 その中でツナ缶がこれ。
 
 何かと安かろう悪かろうの印象を持たれがちで、筆者もまたこのフォーマット(粘着紙ラベル・スチール缶・スチールふた)で背筋に冷たいものを感じた。というかカロリー高くねえか…… 
 輸入卸はジャストネオで「ドン・キホーテグループの商品調達及び輸出入を担う事業社」とのこと。ドンキが販売者という表示ではなく、お客様相談センターの番号だけ載っている。
 最近の流行りを反映して、ハラール認証がついている。2018.8製造。
 

缶を開けたところ



 値段の割に身は大きい。液汁や油はギトギトだが、スペックから想定できる範囲だった。
 
 ベストプライスのようなゲテモノを想像してた筆者の予想を(良い意味で・若干)上回っていた。液汁は捨てて使うか、液汁ごと加熱する料理に向いてると思う。
 
 廉価ツナ缶は修羅の道。安さにはきちんと理由がある。
 同じ値段でホテイのツナカルライト1/2売ってた数年前が恋しい…

☆各種評価
・グレード ★☆☆☆☆ 0.2
・価格   ★☆☆☆☆ 0.2 #66円/缶(3缶198円)
・味覚評価 ★★☆☆☆ 1.5 #強い火力のおともに
・入手性  ★★★☆☆ 3.0 #ドンキで売ってる
・原産国  タイ

☆スペック
内容量 70g
235kcal/缶 食塩相当量0.7g
原材料 かつお、大豆油、野菜エキス、食塩、粉末タマネギ、調味料(アミノ酸)
JAN:4546982005603(単品)/4546982005597(3缶シュリンク) 製造固有記号TOP-S-70
輸入者 株式会社ジャストネオ(東京都目黒区青葉台2-19-10) 製品ページ
Tuna canning review No.131



突然のプロモーション


わたくし長井が執筆、2/24に頒布される
「缶たん!たのしい ツナ缶入門」(¥334)の自家通販ページができました
https://zumix.booth.pm/items/1231722

副読本としてたいへん軽いボリュームになっております
ぜひお試しください



■「ツナ缶スーパーリンク!!」



(No.119)トップバリュ(ベストプライスつかない)のライトフレーク

→80.2円。14円の課金でこの世界。多くの輸入ツナ缶(カツオ)と比べたらまだ良い方。

(No.16)トップバリュベストプライスのライトフレーク

→66円。お値段的に対抗馬。ツナ缶というよりツナ缶の味がする調味料。

(No.104)CGCのライトツナフレーク

→71円。似たような値段の水煮缶。

(No.107)いちまる 焼津の綱本カツオ

→400円。330円の課金でこの世界。同じかつお原材料なんて信じられます?
#かつお #スーパーpb #油漬

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黒潮町缶詰製作所 トマトで煮込んだカツオとキノコ

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“一本釣りカツオと、黒潮町産「... “一本釣りカツオと、黒潮町産「ブナシメジ」をトマトソースで煮込みました。 ”


  黒潮町缶詰製作所 トマトで煮込んだカツオとキノコ
  カツオとキノコのトマト煮・高級品

一本釣りカツオを使った洋風おかず缶


 高知県の果て、足摺岬の手前にある缶詰会社「黒潮町缶詰製作所」。高知の特産品カツオを使った独自のツナ缶を作っている。会社に関する詳しい解説は黒潮オイルのごろっとカツオ(No.85)を参照されたい。
 
 本品はイントロ通りカツオをブナシメジとトマトソースで煮たおかず缶で、カツオの和だし生姜煮こごり風(No.89)と共に、同社の定番品となっている。
 ツナ缶の定義からは外れて……何の問題もない。ツナ缶ブログを標榜している本ブログだが“原材料の一番最初が「まぐろ又はかつお」で、開けてすぐの実食ができるものなら普段通りのレビューは可能”と定めた前例と、“ツナ缶(まぐろ・かつおの油漬け、味付け)や【その関連商品】”という但し書きがあるので、このくらいまでは十分許容範囲だ。このルールを濫用した悪しき前例もあるのだ。たとえ原材料の一番最初がブナシメジだったとしても、きちんと油は入ってて、黒潮町缶詰製作所はカツオを主としたツナ缶を多く輩出している実績があるのだ。何の問題もない。

 

ここでは私がルールだ。



 2017.6製造。7大アレルゲンを含まない。
 

缶を開けたところ



 トマトの香りが広がる。カツオが見えない。だが安心してほしい。
 

 キノコの下に、大きなカツオのかたまりが3つ入っていた。
 液汁の都合上さっぱりした味で、液汁もとっつきやすい。キノコのぷりぷり感とカツオのしっかりした食感がよく調和している。トマトソースの酸味も厭らしくない。
 パスタを50gだけ茹でて、ソースとしても使っても良いだろう。

 とっても和風なカツオの和だし生姜煮こごり風、その対となっていた。
 高級品の価格なのだから美味しいのは当然かもしれないが、
 
 \デメリットは値段と入手性ですね!/
 
・グレード ★★★★★ 4.5 
・価格   ★★★★★ 4.8 #410円/個
・味覚評価 ★★★★☆ 4.3 #
・入手性  ★☆☆☆☆ 1.5 #本社通販、高知アンテナショップで取扱い
・原産国  国産

☆スペック
固形量66g / 内容総量 90g
90kcal/缶 食塩相当量1.2g
原材料 ぶなしめじ、かつお、トマト・ピューレーづけ、トマトケチャップ、玉ねぎ、食塩、塩麹、砂糖、菜種油
JAN:4571301674543 製造固有記号カツオトマト62610927
製造者 株式会社黒潮町缶詰製作所(高知県幡多郡黒潮町入野4370番地) 製品ページ
Tuna canning review No.130

■「ツナ缶スーパーリンク!!」



(No.89)カツオの和だし生姜煮こごり風

→対をなす和風おかず缶。これも定番。個人的にはこっちのが好き。

(No.85)黒潮オイルのごろっとカツオ

→高知のカツオパワーを全力で味わいたい人へ。

(No.117)ドンウォン 唐辛子ツナ

→韓国のおかず缶。もちろん辛い。値段は手ごろ。
#かつお #味付 #缶つま

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ミヤカン まぐろフレーク油漬 [気仙沼港水揚げびんながまぐろ使用] あこがれのミヤカンブルー

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"気仙沼港水揚げの「びんながま...
"気仙沼港水揚げの「びんながまぐろ」のみを使用しており、弾力のある触感をお楽しみいただけます。スタンダードな油漬タイプのため、お子様やご年配の方にもおすすめしています。"


ミヤカン まぐろフレーク油漬
[気仙沼港水揚げびんながまぐろ使用]
びんながまぐろ油漬・準高級品

ミヤカンの標準品「ミヤカンブルー」


 気仙沼に工場を構え、SSK製品のOEMも引き受けるミヤカン。地元民からは「ピリ辛」ことピリ辛ツナ(No.40)や、サバ缶・サンマ缶をつくる企業として知られている。なお、モンマルシェから無茶振りされた5,400円のツナ缶(No.127)をこの手で結実させたことは公然の秘密であろう(ティザーサイト:工員さんの帽子にロゴがある)。
 ミヤカン製品の中で最もオーソドックスなツナ缶が、このまぐろフレーク油漬。工場従業員に最も人気のあるツナ缶で、口コミでにわかに広まっている点も他社の自社ブランドツナ缶に近い。 社内での通称は「ミヤカンブルー」とのこと。

 75gという特徴的な容量を持っていて、ビンナガ+大豆油スタイル。トマトペーストで味を調えている点はピリ辛ツナと同様。
 値段は直売価格162円(24入3,900円)と平均的だが、実店舗での扱いが非常に少ない。気仙沼市内のスーパーやお魚いちばでツナ缶チェックをおこなったものの、見つけられなかった。自社通販でサバ缶と一緒に買うのが手っ取り早いと思う。送料かからないし。
 2017.11製造。特徴的なミヤカンブルーは、由比缶詰所のまぐろフレーク油漬(No.11)よりシアンが強く、鮮やかな色合いだ。

☆缶を開けたところ
 
 ホワイトミートらしく身が白くて綺麗。他社製品より少々あっさりしていて、塩気はシーチキンフレーク一本釣りと同程度。
 極端に尖った味のパラメータがなく、使う料理を選ばない印象だ。どう食べても安定したパフォーマンスを期待できる。
 
 あらゆる料理で使うことが前提の常用ツナ缶に向き、贈答品としても高級品ほどのインパクトはないものの貰うと地味にうれしいタイプのツナ缶だ。
 こういった標準的な味のツナ缶を家に揃え、色とりどりのツナ缶選びをすると生活を豊かにできるだろう。

☆各種評価
・グレード ★★★★☆ 3.9 
・価格   ★★★☆☆ 3.8 #162円/個 直売
・味覚評価 ★★★★☆ 3.8 #定石通りの味
・入手性  ★☆☆☆☆ 1.0 #直売所、自社通販
・原産国  国産

☆スペック
内容量 75g
203kcal/缶 食塩相当量0.7g
原材料 びんながまぐろ、大豆油、食塩、野菜エキス、トマトペースト、調味料(アミノ酸等)
JAN 4901688102276 製造所固有記号なし
販売者 SSKセールス株式会社(静岡市清水区築地町11番26号)
製造者 株式会社ミヤカン(宮城県気仙沼市本浜町二丁目102番地1)
Tuna canning review No.129

■「ツナ缶スーパーリンク!!」



(No.64)山梨罐詰 まぐろフレーク油漬

→缶がトリコロール。「色とりどりのツナ缶選び」に添えたい標準的なツナ缶。ミヤカンと比べるとだいぶ塩気が強いほか、マグロの味をストレートに出した代わりに汎用性をスポイルした印象。こいつもかなり手堅いツナ缶。

(No.69)三洋食品 プリンス赤缶

→缶が赤い。「色とりどりのツナ缶選び」に添えたい標準的なツナ缶。ミヤカンと比べ油がしっとりしているがのどごしがスポイルされた。こっちのが身が大きいし綿実油。こいつは激しく手堅いツナ缶。

(No.33)駒越食品 ニッポンツナホワイト

→缶が白い。「色とりどりのツナ缶選び」に添えたい標準的なツナ缶。ミヤカンと比べ油の量が多く、火を通す料理の適性がある。マヨネーズとの相性はミヤカンのがいいと思う。隠し味はお砂糖。
#びんながまぐろ #ミヤカン #宮城勢 #油漬

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レアモノ! 沖縄水産高校「まーさっさーとぅーなー(ブロック)」を実食レビュー

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沖縄水産高校 まーさっさーとぅ...

沖縄水産高校 まーさっさーとぅーなー(ブロック)
びんながまぐろ油漬けソリッド・水産校ツナ缶

 

門外不出! 水産学校のツナ缶・沖縄編


 沖縄本島の南端、糸満市にある沖縄水産高校のツナ缶。いわゆる「その学校の学生が、学校教育の一環で原材料漁獲からパッケージングまで行い、学園祭などでのみ直売する」水産校ツナ缶のひとつ。
 水産校ツナ缶は性質上、入手難度はきわめて高く、本州でこのツナ缶の存在を知ることも、拝むこともできなかった。しかし、沖縄在住のフォロワー・亀野夕日氏から本品を寄贈いただいたことにより、ツナ缶ブログでのレビューが実現。
 実は地元焼津水産高のツナ缶も入手できてなかったので、水産校ツナ缶一番乗りのレビューとなる。
 
 沖水の実習船・海邦丸五世によって遠洋漁業を行った。もちろん船を操るのもマグロを釣るのも学生。片道13日かかるパプアニューギニア・オーストラリア近海で釣ったビンナガを持ち帰り、同じく学生が身割り・蒸煮・クリーニング・身詰めをおこない、一般製品と同様の基準で製造されている。違いがあるとしたら、製造工程が高度にオートメーションされていない辺りだろうか。
 これらを学生時代のうちに追体験できることは本当に素晴らしいことだと思う……思う……

 入手性は静岡だと事実上0.0点となるだろう。沖縄県でのイベントのごく一部、沖水の学園祭など、販路は極端に狭い。学園祭で水産校ツナ缶が売ってると、たいがい味を知ってる地元民が買い占めて余所者は買えない──というのが全国共通のお約束だ。
 2020.5.8が賞味期限なので、2017.5製造のロットと推測される。缶ふたの表記はラベルで代用され、「海邦丸で漁獲した」旨のラベルが別に貼られている。製造所固有記号のAC2はびんながの大豆油漬ソリッドをしめす共通表記(現代の製品で共通表記を採用してる会社はずいぶん減った)で、OFHSは沖水の英語表記のうち大文字を取ったものだろうか。

 

缶を開けたところ


  
 身は整然と詰められている。小型のソリッド缶と異なり崩れていない。しっかりとした固さで、塩味が強い。
大豆油+塩のみを液汁としたおかげでストレートにマグロの味が出ていて、高級品とは別次元の高級感を楽しめる。

 ……なんでこんなに贅沢な作りなんだろうね。生産性落とせばこういうのが作れるっていう実例なのだろうか。
 本記事執筆にあたり、入手困難な水産校ツナ缶を快く提供してくださった亀野夕日氏に、この場を借りて深く御礼申し上げたい。



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わたくし長井が執筆した、ツナ缶ブログのスピンオフにして最強の副読本「ツナ缶の本 The Unlimited」と
ツナ缶の歴史解説+買い付け本の「ツナ缶の薄い本 zu-mix vol.4」の、PDF版を頒布しております。

・2017冬頒布、ツナ缶の基礎知識から楽しさまで再確認できる無制限(Unlimited)な同人誌
「ツナ缶の本 The Unlimited」¥500
https://zumix.booth.pm/items/720426

・2018冬頒布、1929年以前のツナ缶前史と、来静時に役立つクレカ/土日購入可能なツナ缶小売店をピックアップ&インタビューした同人誌
「ツナ缶の薄い本 zu-mix vol.4」¥250
https://zumix.booth.pm/items/1143269

PDF版なので購入後すぐ読めます+いつでも読めます
ぜひお試しください



☆各種評価


・グレード ★★★★☆ 4.3
・価格   【N/A】 #いただきもの
・味覚評価 ★★★★☆ 4.5
・入手性  ☆☆☆☆☆ 0.1 #沖縄県内のイベント、学園祭など
・原産国  国産

☆スペック


内容量 180g
---kcal/缶 食塩相当量-g
原材料 びんなが鮪、植物油、食塩
JAN:なし 製造固有記号AC2 OFHS
製造者 沖縄県立沖縄水産高等学校(沖縄県糸満市西崎1-1-1)
(開缶には缶切りが必要です)
Tuna canning review No.123

■参考資料
「沖縄水産高校「マグロの缶詰に挑戦!」」糸満市 2017.6
http://www.city.itoman.lg.jp/docs/2017061400012/
#びんながまぐろ #めずらしいツナ缶 #水産校ツナ缶 #油漬

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ローソンVL(バリューライン) ゴロっとそのままツナ

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ローソンVL(バリューライン)...

ローソンVL(バリューライン) ゴロっとそのままツナ
めばちまぐろ油漬けソリッド・廉価品


激安ソリッド缶なのは分かった


 ローソンストア100(100円ローソン)で見かけた、妙に小さいツナ缶。ここに売ってるツナ缶はほとんど輸入もので、120g程度の大きい缶が大勢を占める。その中に猫缶サイズのツナ缶を見つけピックしてみると「ソリッド」と書いてあった。いくら1缶66円まで安くなる輸入ツナ缶でも、この値段でソリッドを実現していることが本当なら特筆点だろう。
 コミケ前の前泊で食料を買出ししてるとき、たまたま見つけた。静岡に100円ローソンがなくなって早数年、筆者のツナ缶アンテナに引っかかるのが遅くなったことを恥ずかしく思う。

 輸入卸のタイランドフィッシャリージャパンという名前を見て「TOP-FOODSか?」と思ったが、名前が似てるだけのまったくの別会社だった。どうやらここは業務用ツナパウチと1種のみのP4号ツナ缶パックを扱っているらしい。輸入ツナ缶はまったくアウェーのためわからないことに溢れている……2016.10製。

☆缶を開けたところ



 においと液汁の多さに一抹の不安を感じる。箸で中身の端っこを掴むと、かたまりがあるのが分かる。


 液汁を切ると、確かにかたまりの肉が現れた。108円でソリッドは破格だ。かたまりの厚さは2cmくらい。
 塩味が強いのに魚の生臭さは抜けてない。液汁を切ってこの評価なので、液汁切らずに食べるのは苦痛を伴うだろう。液汁を飲んでみたがのどごしが悪く、66円/缶未満のツナ缶に使われるような油のグレードを思わせる。

 「108円でソリッド」が特筆できるところで、「108円でソリッド」以外の価値はないツナ缶という評を下す。
 似たような値段だと、トップバリュ・ライトフレーク(かつお油漬)のほうが堅実な設計でおいしい。身の大きさは本品に利があるものの、毎日食べるツナ缶と聞かれたら迷わずTVライトフレークと答えよう。

 お値段以上の廉価ツナ缶を探す旅は終わりそうにない。



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☆各種評価・スペック


・グレード ★★☆☆☆ 2.2
・価格   ★☆☆☆☆ 1.5 #108円/個 
・味覚評価 ★☆☆☆☆ 0.8
・入手性  ★☆☆☆☆ 1.0 #100円ローソン限定
・原産国  タイ

固形量63g / 内容総量90g
205kcal/缶 食塩相当量0.9g
原材料 めばちまぐろ、大豆油、野菜エキス、食塩/調味料(アミノ酸等)
JAN:4546982007720 製造固有記号57KKL
輸入者 タイランドフィッシャリージャパン株式会社(東京都中央区日本橋茅場町3-1-11)
Tuna canning review No.126

■「ツナ缶スーパーリンク!!」



(No.119)トップバリュ ライトフレークかつお油漬(新パッケージ)

→実売価格がちょっと安く、カツオを使うことで無理のないスペックに仕上がってるツナ缶。毎日食べるならこっちのが断然楽。肉体的にも。精神的にも。
#めばちまぐろ #スーパーpb #ソリッド #油漬

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pal*system(パルシステム) ツナフレーク食塩無添加ノンオイルのレビューと解説

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"産直キャベツなどの乾燥野菜か...
"産直キャベツなどの乾燥野菜から煮出したスープで味付け。油や食塩は不使用。"


pal*system(パルシステム) ツナフレーク食塩無添加ノンオイル
きはだまぐろ水煮フレーク・普及品

10年前から愛される塩抜き水煮


 食材の宅配サービス、パルシステム専売のツナ缶。以前油漬缶をレビューしたが、今回は塩抜きの水煮缶を取り上げる。
 塩抜き水煮缶は16年半ばからのトレンドとなっていて、自分で塩分を調整できる・離乳食に使えるなどの利便性がウケて少しずつシェアを伸ばしている。パルシステムはこの遥か昔、09年から本品を発売しており、不定期にカタログに現れては味にうるさい組合員の舌を満足させている。
 
 普及品の価格で品質を両立するためと推測できるが、ラウンド(丸魚)の他にタイ工場で加工したロインを混ぜていることが示されている。
 ロイン使用が明記されていることも、いなば食品名義のOEMなツナ缶なのも特筆できる点だろう。2018.6製造。

☆缶を開けたところ



 身はやや細かいが、トップバリュよりは大きい気がする。味気ないがスペックの食塩相当量通り塩分も少ない。生臭さは感じない。
 雰囲気は伊藤食品の食塩不使用に近いものの、アレと比べ野菜スープ由来の下味が薄くてちょっと物足りなさを覚えた。それでもいなばライトツナスーパーノンオイルよりは味がするし、パサパサみも少ない。
 
 塩抜きの中でも、とりわけ単品で食べるには寂しいツナ缶だ。ただし、余分な自己主張もないし魚臭いのものない。きわめてニュートラルな味のするツナ缶で、塩抜き水煮缶の基準軸に使おうと思う。今後何度も引き合いに出されることが予想できる。
 油たっぷりのマヨネーズとあえてツナマヨの原料にしたり、お茶漬けみたいにさっぱりしたものへ入れたら真価を発揮すると思う。

☆各種評価


・グレード ★★★☆☆ 3.7
・価格   ★★☆☆☆ 2.5 #126円/個
・味覚評価 ★★★☆☆ 2.6 #塩抜き水煮の基準にしていいと思う
・入手性  ★☆☆☆☆ 0.8 #パルシステム限定
・原産国  国産

☆スペック
内容量 70g
49kcal/缶 食塩相当量0.2g たんぱく質11.6g
原材料 きはだまぐろ、野菜スープ
JAN:なし 製造固有番号なし
販売者 パルシステム生活協同組合連合会(東京都新宿区大久保2-2-6) 製品ページ
製造所 いなば食品株式会社(静岡市清水由比北田114-1)
Tuna canning Review No.125

■参考資料


・「パルシステムの商品図鑑:ツナフレーク缶」パルシステム神奈川ゆめコープ 2016.8
https://www.palsystem-kanagawa.coop/syouhin/zukan/tuna_flake


■「ツナ缶スーパーリンク!!」



(No.37)pal*system(パルシステム) ツナフレーク

→きょうだいの油入り水煮。こっちは30年前から売ってるらしい。カロリーも控えめで、健康志向のしっかりした軸を持っている。油入り水煮ならご自慢な菜種油の使用量を減らせ……げふんげふん。

(No.49)伊藤食品 美味しいツナ水煮フレーク(食塩不使用)

→味が似てる塩抜きツナ缶。実売価格はどっこいどっこい。こっちのが一般小売での入手は簡単かな?
#いなば食品 #スーパーpb #水煮

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日本一高い5千円ツナ缶…モンマルシェ オーシャンプリンセス 鮪とろ【ブラックレーベル】最速実食レビュー

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モンマルシェ オーシャンプリン...

モンマルシェ オーシャンプリンセス 鮪とろ
MAGURO-TORO BLACK LABEL
【ブラックレーベル】

びんながまぐろトロ肉オリーブオイル漬けスライス
美術品

"Collaboration with Premium Ex...
"Collaboration with Premium Extra Virgin Olive Oil and
Only 1% of whole Albacore."

孤高の頂へ


 高いツナ缶に定評のあるモンマルシェが2018年のいいツナの日合わせにリリースした、厳選したとろ肉をブラックレーベル・オリーブオイルに漬けたツナ缶。
 モンマルシェの企業哲学「究極のツナ缶」を、何ら妥協せず体現し、ソフトとハードの両面で究極に達した結果、孤高の頂へ上りつめた。

 思えば、1,296円・日本一高いツナ缶の座に立った鮪とろ(No.48)から、2年にわたり力をためていたのだ。今夏に同社のK氏から「鮪とろを超える鮪とろを作る」とアナウンスされ、その情報をこの日まで伏せつつ心待ちにしていた。
 本稿を執筆したのは11月中旬だが、21日にプレスリリース・ティザーサイトが発表され、そこでモンマルシェが本気を出してブラックレーベルの威容を解説してくれた。ツナ缶ブログは、初見の感動をお届けするため本稿をなるべく改編せずに公開させていただく。

 ブラックレーベル──名前からして、ケイブの難解なSTGを思い浮かべるかもしれない。筆者も同じだ。この名前に込めた想いを、ゆっくり読み解いていく。

(4000文字くらいあります)

ツナ缶の常識を置き去ったプロダクトデザイン


 こんな偉容だし、語らない、飾らない方がかっこいいのかもしれないが、ここはツナ缶ブログ。知りうる限りの製品情報を書いておいたほうが誰かの役に立つし、どこをこだわってたほうが知ってたほうが読者も美味しくいただけると思う。
 K氏から鮪とろブラックレーベルの秘密について執筆許可をもらっているので、どんな点でこだわり過ぎたのか記しておきたい。

厳選に厳選を重ねたびんながまぐろ


 もともと前作鮪とろは ”びんながまぐろのトロ肉の、かたまりに使えるきれいなところ” を選んで切り出し、缶に詰めていた。
 そのため製造元のミヤカンが「苦労に苦労を重ねた」と回顧するほど歩留まりが悪く、1尾で1缶しか作れないと言われるようになった。そして、これがやわらかすぎないしっかりした食感を生み出していた。

 鮪とろブラックレーベルは、この前作で使っていたトロ肉を更に ”長年の経験より職人が見極め、良質なとろのみ” を選り分け、缶に詰めている。生身の魚だから、トロ肉にも最高・並・NGといった格付けがある。
 この中で、最高グレード「蒸したあと、切り分けた時に身崩れしてない身」だけを選び出し、3人しかいないとされる職人が缶に詰めた。具体的な歩留まりの悪さは公表されていないが、前作がビンナガの魚体から1%しか作れず、1尾1缶とされている中「月産50缶を目指す」旨がプレスリリースに記載された。ツナ缶の生産量とは思えない極小ロットだ。
 原材料まぐろについては、目利きの専属バイヤー三浦氏がビンナガを選び、それを気仙沼港から程近いミヤカンの工場で捌き、トロ肉を取り出して切りそろえ、ブラックレーベルのみの選別を加えた。
 マグロに妥協はない。妥協のなさが値段にはね返ってきてる。

高すぎてツナ缶に使えなかったオリーブオイルを注液した


 国内では感動オリーブオイルと呼ばれるスペインの「エルドラード・ブラックレーベル」を使っている。エルドラード社の広いオリーブ圃場の中で25%だけ、1時間以内に搾油したものがブラックレーベルとなる。
 シェフから指名買いされることも多く、オリーブジャパンという賞を何度も取っているそうだ。
 勿論これを国産ツナ缶で使うのは初の快挙である。ただ、これを採用して製品化するのは一筋縄じゃいかなかった。
 
 製品のツナ缶における油は、一斗缶など缶に入ったものを注液ラインに流して使う。筆者は「瓶のオリーブオイルをそのままラインに流したらいいのでは?」と思っていたのだが、ISOの観点で(破片が混入する可能性があるため)瓶を使うのはNGとなっていることを知った。
 しかし、缶というパッケージに縛られたまま高級なオリーブオイルの高級さを上げていくのは限界がある。

 では、それをどうやって解決したか……モンマルシェが瓶から缶に詰め替えたのだ。詰め替えたあとにミヤカンの工場に搬入したら破片問題はクリアである。工場とは別個の企業”販売者”にしかできない芸当をやってのけた。勿論これにもコストがかかるが、高級品をこえる高級品だからこそ実現したのだろう。
 これによりエルドラード・ブラックレーベルを注液できるようになり、前節の量産品とは思えないビンナガへの職人技と組み合わせ、製品開発者の夢想した「究極のツナ缶」の中身が完成した。

中身に負けないパッケージデザイン


 こんなにハード面で頑張ったとしても、パッケージが前作の色違い程度では見劣りしてしまう。前作で得た高級なパッケージデザインの知見をもとに、パッケージデザインというソフト面でも徹底的に高級感を求めた。
 その結果、ブランド時計のような箱と専用の紙袋におさまり、製品名を英語にして黒色グロスのエンボス加工で書いてきた。

 前作が箔押し、今回は黒色グロス。その黒さを写真に撮るのは難しく、撮るのにiPhone使うの諦めたくらい苦労した。
 手に取った時の重量感は十分な威容を感じさせる。もちろん、箱の中も、缶に巻かれたラベルも妥協はない。パッケージの過剰具合はWebページでも確認できるが、実物をほどくとまた別の感動が得られるだろう。

  
"Have you ever had such an experience
as you were deeply impressed by a great live preformance?
We would like to impress you in the same way
through your meal with our products."
素晴らしいライブを見たときに経験するような、本物の感動を知っていますか?
五感全てで感じる本物の感動を、食を通してあなたに届けたい



でもお高いんでしょう?


 お値段は税込5,400円/缶。
 各所から非常識な高さといわれた鮪とろの5倍近い値を付けた。
 
 ワインでいえば超弩級の高級品に相当するグレードのツナ缶を、この値段で食べられることを高いと思うか安いと思うかは読者に委ねよう。
 筆者個人の意見としては……製品開発における原材料調達ルートを確保するまでにかかった手間、厳選に厳選を重ねたビンナガのトロ肉だけを使う歩留まりの悪さ。
 こだわり過ぎてツナ缶に求められる生産性と完全に相反したハード面の設計を、意地でもツナ缶の体裁で作ったこと。そして

「モンマルシェ自身で鮪とろを超える製品を作り上げた」こと。

そして、90gで367kcalというカロリーの高さが、液汁で油を薄めていないことを示していること。確かにツナ缶1缶の値段ではないのだが、自腹で買う決心はついた。

 今日の9時半になればモンマルシェ通販でも清水本店でも静岡駅パルシェ店でも買えるようになるはずだ。はずだ。
 2018.8製造製造の超初期ロットを紹介する。これが手に入り、最速でレビューが書けるのは、ツナ缶ブログ5周年・127(いいツナ)個目という徳の高さもあったのだろう。なお、実際の製品は品質保証カードのほか缶ふたに黒いシールが貼られ、品質保証の責任者による手書きのシリアルナンバーが入る。開けてすぐ食べられるよう小さな竹串も入っている。






 このさきには_________
 暴価的で___________
 常軌を逸した_________
 ツナ缶が___________
 あなたをまっています。____
 それでも開缶しますか?____

  ⊂はい⊃   いいえ_____










缶を開けたところ


 

 息が詰まった。



 とろ肉として、常軌を逸した厚さ。並ぶ身の美しさ。



通常とろ肉のツナ缶(特に丸い缶に入ってるもの)は、身崩れ防止のために肉詰め工程で出た小さな身や大きな身を詰めるのが一般的だが、本品は缶の大きさに合わせてまっすぐ切られたものだけが、何の狂いもほころびもなく詰められている
 前作よりローレルの葉は小さく切られているが、これで香味の強さを調整している。

 ブラックレーベルというオリーブオイルの出す果実味は、ライムめいた柑橘系を思わせる。ブランドバリューに甘えることなく、ツナとの調和も十全に考慮されている。
 他社のオリーブオイル自慢な高級品がオリーブオイルの品質と香りに寄っかかってツナの味を両立できていないものが殆どだった(バランス取れてるのは由比缶のアレや三洋食品の新オリーブオイルツナくらいだった)。

 本品は、ツナとの主従関係を作らず、平等な位置に立った。一口食べて筆者は「よくこのオリーブオイルを見つけられたな」と思った。これを使いたいがために瓶から缶に移したのも納得がいく。

 見た目に美しく、とろ肉のしっとりさとオリーブオイルの果実味をうまくバランス取りした味の良さ。前作で不完全だった・及ばなかった部分を、円熟によって克服した。




 ツナ缶における裏ボスが君臨した。してしまった。
 その衝撃はあまりにも大きすぎた。ワンオフならともかく、製品でこれを作ってしまったのは正直言って常軌を逸している(誉め言葉)。
 思えば国産ツナ缶は対米輸出の歴史から始まり、彼の国で鶏肉の代替として使われた。それが戦後内販にシフトしたものの、一世紀弱の間庶民食であり、ワインのように高級品が市民権を得始めたのは2010年頃からだった。

 モンマルシェの源流となったSSKも、89年の歴史で一度もツナ缶内販のトップに立てないまま規模を縮小し続けているが、高級品トップの夢が現実味を帯び始めている。SSKと同じ鈴与グループのモンマルシェが高級ツナ缶ブームの持続とともに1ブランドとして力をつけ、ついに「他社には(あらゆる意味で)真似できない」次元の超弩級ツナ缶を製品化できたことは缶詰史においても特筆に値するだろう。
 個人的な趣味でツナ缶を研究してるさなか、リアルタイムでこの新発売を体験できたことは大変喜ばしい。

 入手性も……悪くはない。ただ、前作みたいに需要>供給になりそうな予感がする。生産量は月50缶を目標にすることが明かされているし、一度バックオーダーになると数か月ほど入手できないことが予想される。
 特別な人へのご挨拶で失敗が許されないときや、特別なお祝い事のために使うことをおすすめしたい。もちろん、興味本位で試すのもアリだ。筆者が1ツナ缶を4000文字近くにわたり熱弁した理由が一口でおわかり頂けるだろう。

 11月27日の封切に間に合わせるため、提供されたサンプルをもとにレビューを執筆した。
 発売のアナウンスと共に本品を提供していただいたモンマルシェのK氏に、この場を借り改めて御礼申し上げたい。

 なお、前作鮪とろの例にもれず、自腹できちんと買った。



 「5千円で何ができる」
 「ツナ缶が1つ買える」

(私見だが、たぶん「5000円のツナ缶を作った魂(スピリット)たち」みたいな伝記を出版したら、たちどころにベストセラーなると思う。私見だよ?)



☆各種評価


・グレード ★★★★★★ 6.0
・価格   【 極 高 鮪 缶 】54.0 #5,400円/個
・味覚評価 ★★★★★★ 6.0 #前作の不完全さを円熟させた
・入手性  ★★☆☆☆☆1.5 #公式通販、静岡駅パルシェの直営店など
・原産国  国産

☆スペック
内容量 90g
367kcal/缶 食塩相当量0.7g
原材料 びん長まぐろ、オリーブ油、食塩、ローレルの葉
JAN:なし 製造固有記号AC0Y
販売者 モンマルシェ株式会社(静岡県静岡市清水区本町1-7) 製品ページ
Tuna canning review No.127

■参考資料
「清水生まれのマグロ缶詰50歳」真杉高之 缶詰時報1981.1
「SSKの50年」清水食品株式会社 1980.5

■「ツナ缶スーパーリンク!」



(No.48)モンマルシェ オーシャンプリンセス鮪とろ

→1,296円。元・日本一高いツナ缶。これが消費者に受け入れられ一定の成功をおさめなければ、ブラックレーベルが生まれることもなかっただろう。
今も特別な贈り物のツナ缶として十分な存在感を放っている。

(No.70)クレアテーブル オリーブオイルと夏びんながまぐろ

→626円。オリーブオイルが強烈なツナ缶として、たびたび鮪とろの比較対象にしている。こっちは由比缶詰所のOEM。
今は自社開発のオリーブオイルでツナ缶としてのトータルデザインも整えている。

(No.118)由比缶詰所 炙りビントロ(2017)

→540円。由比缶詰所の名門、ホワイトシップの最高級ツナ缶。ついに味覚評価でモンマルシェが並んできた。1/10の価格で実直な職人の技を堪能できる点にコストパフォーマンスを感じるか、その生産性の悪さ故に門外不出となっている点をデメリットとみるか。
#びんながまぐろ #めずらしいツナ缶 #オリーブオイル漬 #モンマルシェ #気合の入ったツナ缶レビュー #缶つま

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トップバリュ オイル不使用ライトツナフレーク まぐろ水煮フレークを食べたレビュー

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開けやすいアルミはくのフタを採...
開けやすいアルミはくのフタを採用!オイル不使用タイプです。


トップバリュ オイル不使用ライトツナフレーク まぐろ水煮フレーク
きはだまぐろ水煮フレーク・廉価品

トップバリュ唯一の水煮缶


 トップバリュブランドで展開されるツナ缶の水煮缶。ライトツナ油漬、ライトフレーク(かつお)油漬と続いて、水煮缶だ。
 昨今流行している塩抜きの水煮缶ではなく、従来通りの野菜エキスと食塩が含まれるもの。要はライトツナ油漬から大豆油を取っ払っただけといえば通じるだろうか。
 フタが開けやすい系列共通の「つまみを斜めに引っ張るとつまみがちぎれてフタが開けられなくなる」というアキレス腱は本品にもあるので、注意して開けること。万が一ちぎれてしまったら缶切りやナイフで力押しできる。
 
 スペックが示す通り、食塩相当量が通常の水煮缶より多い点に着目する。
 これも例にもれず、海外製造品なのでトップバリュの製造所固有記号検索システムでは工場が追跡できない。2017.4製造。
 

缶を開けたところ


 
 身は細かい。スペック通り、身と液汁の塩気が強い。パサパサ感は少ないし、塩気の強さで生臭さを隠している。
 水煮らしからぬ水煮グループ(筆者が勝手に名付けた)の廉価版担当という感じ。そのまま食べる分にも違和感のない味で、液汁切ってツナマヨにしてもよさそう。
 
 CGCライトツナ水煮(No.104)より20円高いだけの理由は納得いく。倍以上高いかもめ屋水煮缶とは比較してはいけない。
 実売91円ならこんなもんじゃない?
 
☆各種評価
・グレード ★★☆☆☆ 2.4
・価格   ★★☆☆☆ 2.2 #91.2円/缶(4缶365円)
・味覚評価 ★★☆☆☆ 2.4 #可もなく不可もない水煮
・入手性  ★★★☆☆ 4.0 #イオン、マックスバリュ、一部ミニストップなど
・原産国  タイ

☆スペック
内容量 70g
49kcal/缶 食塩相当量0.9g タンパク質11.8g
原材料 きはだまぐろ、野菜エキス(大豆を含む)、食塩、調味料(アミノ酸等)
(野菜エキス(大豆)遺伝子組換え不選別)
JAN:4902121054350(単品)/4902121979387(4缶シュリンク) 製造固有記号CL
輸入者 イオントップバリュ株式会社(千葉県千葉市美浜区中瀬1-4) 製品ページ
Tuna canning review No.121

■「ツナ缶スーパーリンク!!」



(No.25)マグロ油漬(旧パッケージ)

→及第点。多くの輸入ツナ缶と比べたら「まだ良い」方のまぐろ油漬。この水煮缶の兄弟品なはずだよ。きっと。

(No.119)カツオ油漬(新パッケージ)

→良心的なほうのライトフレーク。これも、多くの輸入ツナ缶(カツオ)と比べたらまだ良い方。スペックは本記事のやつとほぼ同じ。
#きはだまぐろ #スーパーPB #水煮

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はごろもフーズ シーチキンLフレーク・オイル不使用のレビューと解説

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はごろも シーチキンLフレーク...

はごろも シーチキンLフレーク・オイル不使用
きはだまぐろ調理品・普及品

水煮と油漬のいいとこどりを目指した48kcalシーチキン


 はごろもフーズが2018年8月末より販売開始した新顔のシーチキン。
 プレスリリース_(アーカイブ)をかみ砕くと、油を使わず油漬缶の味を再現することで、水煮にあった食味の悪さ(キシキシ感)、油漬のカロリーという二大欠点を克服し、「水煮より低カロリーで」「油漬缶並の食味」を目指した製品である。タンパク質据え置きで水煮缶(素材そのままシーチキンLフレーク)より1gあたりのカロリーが低いため、よりアスリートに適しているように見える。
 
 ツナ缶ブログが着目したいのは、どのようにして「油を使わず油漬缶の味を再現」を行ったか、という点だ。通常、ツナ缶は油の含有量比例して食味がよくなり、減ればキシキシしてくる。油入り水煮・野菜スープ漬は中間をとって食味のバランスを保っている。
 (かもめ屋のように、超ハイスペックな原材料を使えば水煮缶で油漬缶を超える食味を発揮することができるが、例外中の例外だ)
 本製品には寒天が入っている。寒天。シーチキンアスリートやカラダを応援シーチキン(No.21)にも含まれていた。これらの製品では身に含まれるDHAの溶出を防ぎ無駄なく摂取することを目的に使用されていた。
 つまり、寒天で液汁を固まらせてしまえば、まぐろの身に含まれる脂分が液汁に溶け出すのを防げるから「油を使わず油漬缶の味を再現」できる。そういう原理だろうか?
 
 考えるより、手元にあるのだから、実際に開けたほうが早いだろう。
 日本坂PA上りのファミマで購入したが、9月以降は静岡市内のスーパーでもちょくちょく見かけるようになった。2018.7製。

缶を開けたところ



 「身が固められている」という印象はない。ほぐれ具合もシーチキンLフレーク相当。
 なるほど、油漬缶の味に寄せてある。下味の塩気が強い。水煮のキシキシ感は目立たず、油漬よりカロリーは低い。
 
 お茶漬けに投入しても脂身の溶出はみられなかった。
 炒め・焼きなどの高温調理はまだ未知数だが、通常の煮物やサラダにおいて充実した油漬缶の代用品になりうるかもしれない。

☆各種評価
・グレード ★★★☆☆ 3.0
・価格   ★★★☆☆ 3.3 #194円/個 定価
・味覚評価 ★★★☆☆ 3.0 #比較的味は良い
・入手性  ★★★★☆ 3.5 #販路は広がりつつある
・原産国  国産

☆スペック
内容量 70g
48kcal/缶 タンパク質11.6g 食塩相当量0.6g
原材料 きはだまぐろ、食塩、寒天、野菜エキス、昆布エキス粉末 / 調味料(アミノ酸等)、増粘剤(加工でん粉)
JAN:4902560001113 製造固有記号SO28
    はごろもフーズ株式会社(静岡県静岡市清水区島崎町151)
Tuna canning review No.120
#きはだまぐろ #はごろもフーズ

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由比缶詰所 ホワイトシップ印・炙りビントロ(2017)1年寝かせたレビュー書下ろし

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“びん長鮪のハラモ肉を軽く『炙...
“びん長鮪のハラモ肉を軽く『炙り』、一枚一枚丁寧に手作業ではがしたものを、その香ばしさと共に閉じ込めました。単品ではもちろん、パスタやサラダのトッピングとしてもお使いいただけます。”


由比缶詰所 ホワイトシップ印
炙りビントロ(2017産)
びんながまぐろトロ肉オリーブオイル漬スライス
最高級品

由比缶詰所 ホワイトシップ印・... 由比缶詰所 ホワイトシップ印・...

創業85年の老舗が紡ぐ伝説のツナ缶


 由比缶詰所のフラッグシップ、「炙りビントロ」。ツナ缶ブログの愛読者には説明不要のレジェンドだが、改めて一から解説する。

 「入手性を無視して、長井さんが最高と思うツナ缶は何ですか?」への答え。
 ビンナガの身を炙り、それを一つ一つ剥がし詰め、オリーブオイルに漬けたツナ缶。

 そのグレードはツナ缶ブログの5.0点評価を覆す6.0点。炙ったビンナガの身を崩さずにはがして詰める職人技は、缶詰会社の求めた最高のツナ缶といえる。2013との相違点で、2016年からモンマルシェが1296円のツナ缶を出し始めたが、「かたまりのまま詰める技術」と「炙ったビンナガの身を崩さずにはがして詰める技術」は全く別のベクトルにあり、これらの量産はどちらも他社が簡単に真似できるものではない。モンマルシェがデザインや情報と味のトータルバランスで最高級を目指したのが、由比缶詰所はただ味の一点勝負だけで最高級を作り出したのだ。
 その味はツナ缶ブログの5.0点評価を覆す6.0点。味で5点満点を超える規格外ツナ缶は片手の指で数えられるだけしかなく、6.0点は2013年からツナ缶ブログでもっとも高いスコアになっている。
 その入手性はツナ缶ブログ評点ギリギリ最低の0.1点。公式の通販では買えない。由比にある直売所に行かないと買えず、ツナ缶求道者か地元民しかその味を知ることは不可能な、門外不出の味を堅持している。2014年頃まではお得意様向けの通販で購入できたのだが、ここ数年はずっと直売所限定となっている。通年購入できるツナ缶の中ではこれが最も入手しづらいツナ缶だ。

 新陳代謝の激しくなるツナ缶業界だが、これ以上に伝説のツナ缶という二つ名の似合う製品は未だ現れていない。
 同価格帯のTVSEきはだとろ炙り(No.68)やシーチキンとろはグレードも味も勝負にならない。価格と中身で最高級を獲りに来たモンマルシェ鮪とろ(No.48)も、正直炙りビントロに及ばない味というのが感想だ。山梨罐詰の鮪のトロ醤油味はキハダ使用という点で単純比較が困難。

筆者が炙りビントロに寄せる思い


 公開日の本日10月10日は「缶詰の日」で、「まぐろの日」だ。およそ1世紀以上前、初めて官製缶詰(鮭缶)の量産に成功したと記録されているのが1877年10月10日だから、缶詰協会が缶詰の日にした。まぐろの日については、726年に百人一首の歌人の一人・山部赤人が明石で鮪についての歌を奏上したのが10月10日だからまぐろの日になった
 缶詰の日でまぐろの日──実質ツナ缶の日といえるこの日に、筆者は生を受けた。ツナ缶の知見を深めるなんて縁もゆかりもなかった少年時代と学生時代を送ったのに、社会人となってから突然変異めいてツナ缶の蒐集に目覚めたことと、実質ツナ缶の日に生まれたのは、何かの因縁なのだろうか……
 筆者がツナ缶を勉強しだしたのはせいぜい5年くらいしか経ってないが、その5年前に筆者を変えたツナ缶がある。それが由比缶詰所の「まぐろフレーク油漬(水色)」と「炙りビントロ(2013)」である。前者でツナ缶に深淵があると知った筆者を、後者は容赦なく沼の底に近い所へ突き落とした。以後、何をしても三日坊主になるような性格を無視して、5年弱も「ツナ缶のことだけを延々と書いたブログ」を運用し続けることになると、当時は思わなかっただろう。なんのマネタイズもせず、ただ趣味だけで。
 この5年間にもツナ缶にまつわる情勢は変わっているが、国内主要ツナ缶製造会社のうち由比缶詰所だけが5年間のうちにツナ缶の新規プロダクトを出さなかった。そのくらい既存の自社製品に磨きをかけている、あるいは極めて保守的な会社がこの二つということだろう。

 自分の誕生祝いくらい、特別なツナ缶を開けたい。そこでこれを持ってきたわけだ。
 炙りビントロは年を変えるごとに、その年のビンナガの脂乗りなどで味が微妙に変わる。そのため、各年製造ロット分ごとにツナ缶レビューを書いている。
 なお、2017ロットを今開けているのは、メーカ側が十分な熟成を進めるため翌年春~夏ごろになるまで前年ロットを解禁しない(2018秋に買えるのは、今年夏に解禁された2017ロット)という事情によるもの。2017.10製造。ちょうど1年熟成されている。

缶を開けたところ


  
 美しい。
 ひいき目かもしれないが、誠に美しく詰められている。それぞれ一度はがされた身でありながら、一つたりとも崩れていない。筆者はこの身を一枚一枚ゆっくり分離させて食べるのが好きだ。
  
 身はやわらかく、食べても身が崩れてこない。しっかりした食感を楽しめる。下味は相変わらず薄く、調味料とも喧嘩しにくい。由比缶詰所の他オリーブオイル漬で使われているのと同じ油で、強い香りはなくサラサラしている。存在感の主従関係はしっかりまぐろ>油となっていて、鮪とろ(No.48)のようにオリーブオイルを全面的に押し出してエレガントさを演出したものと全く異なる性格に仕上がっている。同じ超高級品の次元だが、手に入れたキャラは全く異なっている。
 2013産と比べより炙り目が薄く、焦げるような香りは引っ込んでいる。
 
 味という面で、これの右に並ぶツナ缶はいまのところないと思う。5年間、百数十種のツナ缶を食べても尚、結論は変わらなかった。
 
 
 たとえ今後のツナ缶が、情報を食う時勢になったとしても。
 たとえ今後のツナ缶が、高級品と廉価品の二極化になったとしても。
 
 本品には、毎年変わらず「伝説のツナ缶」であってほしいという、”私”の思いを載せて、筆を置くこととする。

各種スペック



・グレード ★★★★★★ 6.0
・価格   ★★★★★☆ 5.4 #540円/個(直売所)
・味覚評価 ★★★★★★ 6.0 #レジェンドはレジェンドのまま
・入手性  ★☆☆☆☆☆ 0.1 #直売所限定
・原産国  国産

内容量80g 322kcal/缶 食塩相当量0.5g
原材料 びん長まぐろ(国産)、オリーブ油、食塩
JAN:なし 製造固有記号IM
製造者 株式会社由比缶詰所(静岡市清水区由比429-1)
Tuna canning review No.118

■「ツナ缶スーパーリンク!!」



(No.03)炙りビントロ(2013産)

→5年前に書いた、2013年産炙りビントロの記事。これを立ち上げたばかりのブログの3記事目にもってきてて、ああこの時期から道を踏み外してたんだなと思った。しかも書いてることはあんまり変わってない。当時の値段は☆6評価だけど、今はこれより高いツナ缶たくさんあるため2017産は5.4に改定。

(No.11)まぐろ油漬フレーク(綿実油)

→”筆者をこの道に引き込んだ其の製品”。ホワイトシップ印復活の当初からラインナップされてる。水色の油漬フレーク(綿実油)は地元民に強く支持されてる不朽の名作。シーチキンLフレークがライトミート製品の基準点なら、油漬フレーク(綿実油)がホワイトミート製品の基準点。

(No.68)トップバリュセレクト きはだまぐろとろ炙り
→槍玉1号。販売価格はほぼ同じだが、こっちは流通コストも上乗せされてる。同価でこっちがグレード劣るのは仕方ない。イオンで売ってる。

(No.48)オーシャンプリンセス鮪とろ
→槍玉2号。1296円。こっちは全国流通を目的にしたお取り寄せブランドのモンマルシェだ。ローレルや高級オリーブオイルなど、香りづけが強い。トータルデザインで高級品。炙りビントロが静岡生まれの最高級なら、こっちは(今のところ)気仙沼生まれの最高級といえるだろう。
#めずらしいツナ缶 #オリーブオイル漬 #気合の入ったツナ缶レビュー #由比缶詰所

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