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- 今年の読書(72)『ザ・藤川家族カンパニー』響野夏菜(集英社文庫)
放浪写真家であり詩人である父親<三里>はほとんど家に帰らない生活で、4度の離婚歴があり、異母兄弟の男5人女1人、中学生から30歳までが一緒に暮らしいます。
父親代わりとしての30歳の長男<四寿夫>は「遺言代行業」を職業とし、依頼主が亡くなりますと最後の夢を叶えさせるために兄弟の協力を得ながら、全力で依頼をこなしています。
ある日6人兄弟の所に、<三里>の隠し子かとおもわれる小学生<十遠(とお)>が母親が亡くなり藤川家に引き取られてきますが、唯一の女性<七重>は、同性として父親の隠し子を受け入れることが出来ません。
依頼された遺言の代行と合わせ、家族とは何かを問う構成で、「絆」とは何かを改めて感じさせてくれる一冊でした。
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