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- 今年の読書(46)『旅屋おかえり』原田マハ(集英社文庫)
主人公は、売れないタレントとして『ちょびっ旅』のレポーターとして活躍している「おかえり」こと<丘えりか>32歳で、社長の<萬鉄壁>と元アイドルで経理担当の<のんの>3人の弱小プロダクションに所属しています。
ある日スポンサーである「エゾソース」の名称を「エドソース」と言い間違えたことが原因で、番組を打ち切られてしまいます。
ある日電車内で鞄を忘れた<えりか>は、華道流家元の一人娘が不治の病に陥り、その娘<真与>の代わりに、角館のしだれ桜の取材に出向く仕事が舞い込み、旅好きな性格も相まって<真与>の意図を組んだ現地レポートに出かけていきます。
それ以降『旅屋』として、様々な理由で自ら出向けない人たちに変わって現地に出向き夢をかなえる仕事も順調に進んでいた矢先、「エドソース」の会長<江田悦子>から『ちょびっ旅』の番組再会を条件に、彼女の姪が住む愛媛県の内子町に出向く仕事が舞い込むのですが、姪は<萬>社長のもと別れた女房でもありました。
『旅屋』としての仕事の二話が納められていますが、旅を通して、人生の喜怒哀楽や家族の絆を結ぶ軽妙な台詞に、ホロットさせられる場面が多々ある旅物語でした。
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