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- 今年の読書(52)『僕が七不思議になったわけ』小川晴央(メディアワークス文庫)
石橋を叩いても渡らない心配性の<中崎夕也>は、3月に行われた卒業式の日に学校に携帯電話を置き忘れ、悪事に使われては心配し、真夜中に高校まで取りに出かけます。
その時に、清城高校の七不思議を司る<テンコ>という幽霊に出会い、<中崎>は七不思議の一人として仮登録されてしまいます。
七不思議のメンバーとして<中崎>は、秘かに想いを寄せている<朝倉>に対してストーカー行為を行っている事件や、教室内での盗難事件などを、七不思議の力を借りて解決していくと共に<朝倉>との交際が始まるのですが・・・。
本書は第20回電撃大賞の「金賞」受賞作品ですが、当初は高校を舞台とするファンタジー的な青春物かと気軽に読んでいましたが、ラストに近い場面で「おお!」とこの本の構成の巧みさに驚かされ、なるほど「金賞」を取るだけの仕掛けに感動を覚えました。
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