奇想天外な舞台設定でありながら、現実感のある情報で構成されていますので、文庫本で500ページを超す大作ですが、とても面白く読み終えれました。
一般開放されていた横須賀基地の見学会「桜祭」の会場に、人身代のザリガニに似た巨大な甲殻類の大群が押し寄せ、見学者を餌として次々と襲いかかる惨事から物語は始まります。
艦内で起こした不祥事のために<夏木大和>三尉と<冬原春臣>三尉は、上陸許可が出ずに潜水艦『きりしお』に二人して残っていましたが、逃げ惑う子供たち13人を潜水艦内に避難させます。
陸上の警察機動隊による警備体制を強いる内閣危機管理センターの姿を風刺的に描き、艦内の歪んだ子供たちの行動を平行に描きながら、物語は6日間の幕を閉じていきます。
時代を反映してチャットの文章がうまく使われていますが、管理人の名前が<ファルコン>でしたので、少しばかりこそばい感じです。
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