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- 今年の読書(141)『京都 保津川殺人事件』梓林太郎(祥伝社文庫)
旅行作家<茶屋次郎>シリーズは、1990年の『梓川 清流の殺意』で始まり、本書で切りのいい20作目になります。
『女性サンデー』に<名川シリーズ>を連載している<茶屋>は、遅い夕食を食べに出向いた際、自宅近くで火事に遭遇、飛び出してきた女性と入れ替わるように誰かいないかと屋内に入り、取り残された老人<島森>を助け出すのですが、なぜか<島森>は女性のことも助け出されたことも記憶していないと言い張ります。
<茶屋>は警察から放火犯と疑われ、<島森>が引っ越してくる前に住んでいた京都に出向き、自らの無実を証明しようと、「保津川」の取材を兼ねて出向いていきます。
地元「京洛日報」の記者<有吉沙知>と一緒に調べていきますと、<島森>の周辺では、お手伝いの19歳の<長沢小花>が保津川で水死体で発見、それ以前には<小花>の母親も行方不明になっていることが分かり始めます。
<茶屋>の女性スタッフである<サヨコ>と<ハルマキ>、『女性サンデー』の編集長<牧村>などの脇役もおとぼけで、気軽に読める旅情ミステリーでした。
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