今年の読書(59)『巨悪利権』濱嘉之(文春文庫)
May
13
大分県湯布院温泉で、岡広組二次団体三代目博福会顧問の<相良陽一>が変死体で発見され、使用されたのが毒矢に塗られた「トリカブト」だと判明します。
「トリカブト」のDNE検査の結果、<青山>は京都の仏像盗難事件で殺された住職の事件との絡みを掴み、岡広組との関連を捜査する過程で、京都の清水組を中心とする宗教団体や病院経営、中国からの爆買ツアーを隠れ蓑にマネーロンダリングや薬物の密輸の核心に迫っていきます。
福岡と京都のヤクザ組織の対立と同様に、中国マフィアと上海マフィアという中国共産党の代理戦争の構図を描き、宿敵の<神宮寺武人>を逮捕する場面で本書は終わります。
同期4人のカルテットの一人である<青山>のみがまだ独身であり、前作から話題に上っている同期<藤中克範>の妻<節子>の従妹である<武末文子>とのお見合い話がようやく実現され、今後の<青山>の動向も気になるシリーズです。
Posted at 2016-05-13 14:50
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Posted at 2016-05-13 14:54
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