酒好きとして、居酒屋探訪記事や酒にまつわる紀行文は大好きで、『居酒屋 おくのほそ道』 などの著書がある<太田和彦>氏と本書の著者 <吉田類> 氏の肩の凝らない文章は、楽しめます。 本書は「中央公論」に掲載されたエッセイの集大成版です。 東京の下町の酒場風景はもとより。北海道・福島・京都・愛媛・熊本と日本各地を巡りながら、酒場風情と密度の濃い人間模様が描かれています。 文章のあちらこちらに、<蕪村>の句が登場するのも、息抜きとして楽しめました。